「
中島美嘉の同名楽曲を映像化した本作では、ガラス工芸家を目指すぶっきらぼうな青年・悠輔と、1年という余命宣告を受けた女性・美雪の期間限定の恋が描かれる。美雪を
橋本は、岡田惠和が手がけた脚本を受け取ったときのことを「中島美嘉さんの雰囲気も含めて『雪の華』という曲には切ないイメージがあったので、脚本の前半は明るい部分が多かったことに『こう来たか』と思いました」と振り返る。そこから、脚本に込められた岡田の考えを理解したそうで「最後の切なさに向かっていくために人間として共感できるものがちりばめられていると考えれば、コミカルさのある物語も原曲のイメージにつなげていけるのではと思った。だから一番難しかったのは、徐々に切ないほうへ持っていくバランスでしたね」と回想した。
そんなコミカルな芝居にも挑んだ中条への演出意図を「美雪を暗く描いてしまうと、お客さんとの距離が離れてしまうと思った」と解説する橋本。そのキャラクター作りへのこだわりを「中条あやみさんはきれいなので、これまでの映画でもクールビューティな役が多く、人間ではない幽霊役も演じていた。でも今回はなるべく同じ地平に立ってほしかったんです。彼女が銀行通帳を見てため息をつくシーンは、今までなかったと思う(笑)」と語った。
一方の登坂に関して橋本は「ワイルドだし、怖い人なんじゃないかと思い込んでいて。怒られたらどうしようと思っていました(笑)。でも話してみると非常に頭がよくて優しい人」と印象を語る。そして「セリフ1つひとつについて『悠輔はこの語尾を使わないと思う』『ここは言わなくていいと思う』と提案してくれた」と登坂との現場を述懐した。また渡井は、フィンランドでの撮影期間中に中条の誕生日を祝った際、登坂が「ハッピーバースデートゥーユー」を歌ったというエピソードを披露。それを受け橋本は「同じ男性として嫉妬するぐらい、いい声。セリフを言うときの声や歌声がカッコいいのはわかるんですが、登坂くんが本番前にコートを脱いで、僕が受け取ろうとしたときの『あ、大丈夫です』って声がすごくカッコよかった」と話して笑いを起こした。
Q&Aコーナーでは、本作でのアドリブシーンについて質問が。悠輔が働くカフェ“Voice”の店長・岩永役を務めた浜野謙太の出演シーンを挙げた橋本は「浜野さんと登坂さんの芝居は5割くらいアドリブだと思ってください。浜野さんが笑わせようとするのを、登坂さんが我慢するといったような現場でした」と笑顔で紹介した。
最後に橋本は、本作で悠輔が美雪に言う「声出してけよ、声!」というセリフに触れ「勇気を持って声を出すことはなかなかないと思いますが、自分から行動を起こすことで恋愛や仕事が好転していくことはあるはず。この映画が、観てくれた人たちにとって、よりよい人生を歩むためのきっかけになれたら」と思いを明かした。
「雪の華」は2月1日より全国ロードショー。
関連記事
橋本光二郎の映画作品
関連商品
リンク
- 映画「雪の華」オフィシャルサイト
- 映画「雪の華」 (@yukinohanamovie) | Twitter
- 「雪の華」60秒予告
※記事公開から5年以上経過しているため、セキュリティ考慮の上、リンクをオフにしています。
マイコ @new_maiko_1111
https://t.co/9t9dtMjwju