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SFマンガ「ヴァレリアンとローレリーヌ」をもとにした本作は、銀河を守る任務に就いたヴァレリアンとローレリーヌが宇宙を股にかけた冒険を繰り広げる物語。MCから「本作には『フィフス・エレメント』のモンドシャワン人や歌姫・プラヴァラグナによく似た宇宙人が登場していました。本作と『フィフス・エレメント』の宇宙はつながっているのでしょうか?」と質問されたベッソンは「同じ監督の作品だからじゃない?」とおどけた後、「つながってないと思います。本作は『フィフス・エレメント』の300年後ぐらいをイメージしているので、時代的にギャップがあるんです」と回答した。
原作がマンガであることにちなみ、マンガから受けた影響を問われ、「養父が家にテレビを置かない主義でしたし、かなり地方に住んでいたこともあり周りは牛だらけ。少年にとってはかなりつらい環境でした」と幼少期を回想。「でもマンガは宇宙や時代を飛び越えることができるし、たくさんの宇宙人と出会えるのでテレビよりもよいものでした。しかも『ヴァレリアンとローレリーヌ』が掲載されていた雑誌は週刊で、『ヴァレリアンとローレリーヌ』の掲載はたった2ページ。発売日までの6日間に次の展開を想像していたので忍耐力と想像力が育めました。そのおかげで私は10歳になる頃に脚本の基礎を学ぶことができたんです」と語った。
ベッソンが過去のインタビューで語ったとされる「ヒロインのローレリーヌをジュリア・ロバーツに演じてもらう予定だった」というエピソードの真偽を尋ねられると「だからネットは嫌いなんだ。私の足の指が6本あるとか、変な噂が広がっちゃうから」とあきれて見せ、会場の笑いを誘う。
劇中でデヴィッド・ボウイの楽曲が使用された経緯について「脚本の執筆をしているときに、車を運転していたらボウイの『Space Oddity』が流れて、冒頭のシーンにぴったりだと思ったんです。ボウイとは『アーサーとミニモイの不思議な国』で声優をお願いして以来交流があったんですが、残念ながら本作の完成を待たず亡くなってしまいました。天国には巨大な試写室があって、フル3D上映が行われていると聞いたので、そこで楽しんでもらえたら」と旧友に思いを馳せた。
続いてアレクシアンが登場し、「A Million on My Soul」を熱唱。MCから普段のベッソンの様子を問われたアレクシアンは「映画と音楽の話をいつもしてくれます。先日北京で行われたプレミアのときは歌手のフィオナ・アップルの話をしていました。ハードワーカーというか、大変な努力家です」と述べる。ベッソンは照れたのか「私の話をするなら席を外そうかな」と立ち上がるふりをしていた。
観客からの質問コーナーで次回作の予定を問われると「『ヴァレリアン』の続きを作るべきかどうかは映画を観てくれた皆さんから意見をもらいたいところですが、実は別の映画を先日撮り終えました。アメリカでは9月公開です」と明かした。
デイン・デハーンがヴァレリアンを、カーラ・デルヴィーニュがローレリーヌを演じた「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」は3月30日から全国でロードショー。
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