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ルゥ・ユウライと藤竜也が主演、日中合作映画「CHEN LIANG」製作決定

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「孔雀/我が家の風景」のルゥ・ユウライ藤竜也が主演を務める長編映画「CHEN LIANG(原題)」の製作が決定した。

「CHEN LIANG」は、第42回トロント国際映画祭の短編コンペティション部門に選出された近浦啓監督作「Signature(原題)」のその後を描く物語。近浦がメガホンを取り、日本の低賃金かつ過酷な労働環境に絶望した中国人技能実習生チェン・リャンと山形で小さな蕎麦店を営む男・弘の交流を描く。ルゥ・ユウライがチェン・リャン、藤が弘を演じるほか、演劇界で活躍する松本紀保が弘の娘役で出演。是枝裕和や河瀬直美の作品で知られる山崎裕が撮影監督を担当し、周防正行監督作などに参加してきた部谷京子が美術監督を務める。

ルゥ・ユウライは「たくさんの日本の優秀な映画人がこの映画『CHEN LIANG』のために集まってくれました。それは、やはり皆、この映画が語るストーリーが好きだからなのだと思います」とコメント。藤は「まずは蕎麦をキチンと打てるようにならないといけません。そこを押さえればあとは大丈夫。近浦チームの一員として、今年も映画に関われる感謝を忘れずに『CHEN LIANG』での役を務めます」と意気込んでいる。

「CHEN LIANG」は8月中旬に山形・大石田町でクランクイン。山形市内、東京近郊、中国・河南省でも撮影を行い、2018年秋に公開される予定だ。

※河瀬直美の瀬は旧字体が正式表記

ルゥ・ユウライ コメント

2016年5月末に、長編映画のキャスティングのために北京に来ていた近浦啓監督と会いました。僕と会って、少しだけ話すと監督は言いました。「来年長編映画を撮るので是非出演してもらいたい。そしてその前に東京で一緒に短編映画を撮ろう」。
そしてその直後の6月、僕は本当に東京に招かれ、短編映画「Signature」を撮影しました。あれから1年。あっという間でしたが、本当に長編映画「CHEN LIANG」の製作が実現しました。クランクインも間近に迫っています。さすが近浦監督の行動力です! 監督は、本当にやりたいことなら夜も寝ずに何でもすぐにやってしまいます。本当に仕事の虫ですね!
監督がこのキャラクターを作ってくれたことを心から感謝しております。このキャラクターのおかげで、僕は日本の優秀な映画人の方々と一緒に映画を作ることができるからです。この撮影が始まるのをとても楽しみにしています。藤竜也さんの出演された作品は、大学時代に映画を学ぶための「教科書」でした。常に藤さんの演技に感銘を受けてきましたので、共演できることは本当に夢のようなことだと感じています。
そして撮影監督の山崎裕さんが撮影された作品もこれまでにたくさん拝見しました。山崎さんが今でも自分でカメラを持ち撮影しているということを近浦監督から伺い、心打たれました。山崎さんを失望させないよう精一杯頑張りたいと思っています。
その他にもたくさんの日本の優秀な映画人がこの映画「CHEN LIANG」のために集まってくれました。それは、やはり皆、この映画が語るストーリーが好きだからなのだと思います。近浦監督を信じて、私たちを信じて、一緒にいい映画作品「CHEN LIANG」を完成させるようにがんばります!

藤竜也 コメント

近浦監督の短編映画「Signature」を観ました。日本で働く中国の青年と、彼が関わる世界をドキュメンタリックに描いている作品でした。
パワフルで存在感のある作品でした。チェン・リャンを演じたルゥ・ユウライさんの切ない風情に胸を打たれました。
あのチェン・リャンのその後の話が長編映画になるという。そしてなんと、その近浦さんの初の長編映画となる「CHEN LIANG」から出演オファーをいただいた。
嬉しかったですね。2013年の近浦作品 短編映画「Empty House」以来でした。
経済のグローバル化にともない、地域の国々は、さまざまな問題を共有し補完しあって進んでいかなければいけない運命共同体のようなものになっているように思えます。
そういった視点からみると、映画「CHEN LIANG」が突きつける世界は観客の心を揺すると思いますね。
私の役はチェン・リャンが深くかかわる蕎麦屋の親父です。職人です。まずは蕎麦をキチンと打てるようにならないといけません。そこを押さえればあとは大丈夫。
近浦チームの一員として、今年も映画に関われる感謝を忘れずに「CHEN LIANG」での役を務めます。

松本紀保 コメント

今回、映画「CHEN LIANG」のお話を頂き、大変嬉しく思っております。
本格的な映画のお仕事は初めてで緊張しつつも藤竜也さんはじめ、新しい出会いに撮影の日を心待ちにしております。
近浦監督とお話したとき、穏やかな語り口でありながらこの映画にかける熱い想いを感じました。
国籍、そして言葉を超えて人が出会い心を通わせていく旅路の物語の「架け橋」となれるように努めたく思います。

山崎裕 コメント

近浦監督から映画「CHEN LIANG」のお話を頂いた。監督とは、私が撮影を担当した映画NARAtive 2016「東の狼」(P / 河瀬直美、D / カルロス・M・キンテラ)が昨年9月なら国際映画祭でワールドプレミアされた際のレセプションで、主演の藤竜也さんに紹介して頂き、会っていた。
今回は中国からの研修生の若者に焦点を合わせた作品だ。
研修生制度を利用してアジアやアフリカから、多くの若者たちが日本に来ているが、彼らは様々な問題を抱えている。私自身もこの状況に興味を持っていたし、ドキュメンタリーの撮影経験も活かせるとも思い、是非参加したいと思った。主演が中国のルゥ・ユウライさんと藤竜也さんというのも魅力的だ。
日本と中国から、アジアへ、そして世界へ、と拡がる作品になれば嬉しい。

部谷京子 コメント

近浦啓監督「CHEN LIANG」のオファーを頂いた。中国人実習生の話だという。心が騒いだ。
実は親の住む瀬戸内海の小さな島で中国人実習生による凄惨な事件が昨年起きていた。瞬時にこの犯人と主人公が重なった。
近浦監督とお会いしてパイロット版とも呼ぶべき短編映画「Signature」を観た。
映し出される切ない表情。
しかし、そこには生きることと戦う確かな姿勢があった。そして美しい映像。
この映画をやりたい!と心から思った。
今私は山形県で蕎麦屋を作っている。主人公の勤務先で店の主人は藤竜也さんだ。地域の方々に支えられながらの作業。本番の撮影が待ち遠しくてならない。
撮影のある日本、中国を超えて世界に飛び出す作品になってほしいと心から願う。

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