東日本大震災で甚大な被害を受けた岩手、宮城、福島で生きる人々の姿を追うドキュメンタリー「
2016年夏から2017年春まで約10カ月間にわたって撮影された本作では、子供を失った夫婦、震災を風化させないための語り部、被曝した牛の世話を続ける牛飼い、新しい漁業を始めた漁師などの暮らしが捉えられている。ナレーションを担当したのは
藤原は「6年目を迎えた今の東北を見に行くつもりで1人でも多くの皆さんにこの映画をご覧いただきたいです」、山寺は「絶望に打ちひしがれながらも、一筋の光を見いだし懸命に前を向いて歩く方々の姿に心を打たれます」とそれぞれコメント。尹は藤原と山寺の起用について「この映画は世界の映画祭に出品していきたかったので、日本を代表し、復興支援に自ら動いている方を考えて、藤原紀香さんと山寺宏一さんにお願いしました」と明かしている。
「一陽来復 Life Goes On」は2018年春に公開。なおYouTubeにて本編映像の冒頭が公開されているので、チェックしてみては。
藤原紀香 コメント
震災後東北には幾度も訪問し思い入れも強く、少しでも復興の力になればとナレーションをお受けしました。
収録時は、登場する皆さんの気持ちに寄り添いながらも、感情的になりすぎないよう客観的視点も忘れないよう臨みました。
映画に登場する様々な立場の皆さんの言葉が心に染み入り、震災を忘れない、でも 生きる喜びもかみしめながら前に進んでいく、そんな東北の方々の姿にただただ心を打たれる作品だと感じています。
いま東北の方々はどういう生活を送られているのか、6年目を迎えた今の東北を見に行くつもりで1人でも多くの皆さんにこの映画をご覧いただきたいです。
私自身これからも東北に足を運び、たくさんの笑顔を見つめていきたいと思います。
山寺宏一 コメント
3人の子供を津波で亡くし「生きて地獄」「あの日から色が無くなった」と語るご夫婦。
妻と息子夫婦と孫を一度に失い、一人仮設で踏ん張る男性。
絶望に打ちひしがれながらも、一筋の光を見いだし懸命に前を向いて歩く方々の姿に心を打たれます。
あまりにも大きな被害をもたらした地震と津波だが「人間の経済活動により汚染された海を浄化したのも事実」と語る漁師。
「人々がこの災害で何に気付き、何を学ぶかが大切」淡々と語られた言葉が強く印象に残ります。
「風化は嫌だが仕方のない事。無かった事にだけはしたくないんです!」と語る南三陸の語り部の言葉を胸にきざみ、今回ナレーションを担当させて頂きました。
たくさんの人々に是非とも観て頂きたい、心に沁みるドキュメンタリーです。
尹美亜 コメント
今回は登場人物や地域が多岐にわたるため、女声と男声を使い分けることで少しでも見やすくなるように二人ナレーション体制にしようと思いました。この映画は世界の映画祭に出品していきたかったので、日本を代表し、復興支援に自ら動いている方を考えて、藤原紀香さんと山寺宏一さんにお願いしました。
藤原紀香さんは、阪神・淡路大震災を経験したことが、東京に出てきて女優の道を進む転機になったと以前読みましたが、何でも果敢に挑戦する強さの裏に、人の痛みがわかる繊細さをお持ちの方だと思っていました。実際にお会いして、藤原さんが東北の人々の痛みをまるで自分のことのように感じて悲しみに寄り添う共感力と、思ったことを実行する行動力がずば抜けて高く、表面的でない本物の思いに駆り立てられた復興支援をしている方だと痛感しました。藤原さんの柔らかい声が、映画に登場する東北の方々に優しく寄り添っています。山寺宏一さんは宮城県塩釜市出身で、「みやぎびっきの会」でチャリティコンサートを数多く実施していますが、そういった活動をあまり表に出さず、ライフワークのように取り組んでいらっしゃる寡黙な姿を尊敬していました。山寺さんの声も、悲しみを前面に出さずにぐっとこらえて笑顔を見せてくれる登場人物達の芯の強さを表現してくれています。
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藤原紀香の映画作品
リンク
- 「一陽来復 Life Goes On」公式サイト
- 「一陽来復 Life Goes On」冒頭映像
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