ドキュメンタリー「
本作は2011年の福島第一原子力発電所事故発生後、“20km圏内すべての家畜の殺処分”という国の決定に納得できず、被曝した牛を生かし続ける畜産農家の人々を捉えた作品。「受け継がれしサムライ精神」の
予告編は「牛の命なんかより人間の命だ、ということで逃げたんですね」と農家の男性がつぶやく様子から幕開け。事故後置き去りにされ餓死した牛たちの亡骸が残る牛舎や、被曝した牛たちとともに生きる人々が苦悩を語る姿が映し出される。
女優の
「被ばく牛と生きる」は、10月28日より東京・ポレポレ東中野ほか全国で順次ロードショー。なお公開に先駆け、ポレポレ東中野で開催中の福島映像祭2017にて、明日9月20日にも上映される。詳細は福島映像祭2017の公式サイトで確認を。
樹木希林 コメント
生かす意味の無くなった被ばく牛、殺処分せず自費で餌をまかなう、がもはや限界。
渋谷の雑踏の上を吠えるように叫ぶ、訴える……スピーカー。
人々は無関心のように見える、そうだろうか。
意味なく生きてる姿は牛どころか私たち人間でもある。
そして、今は被害者でもいつ加害者になるかわからない私は自分を疑うしかない。
森絵都 コメント
その土地で、長く牛を育ててきた。殺したくなかった。無意味な命にしたくなかった。
それだけのことで、この人たちはなぜ、こんなにも苦しまなくてはならなかったのだろう。
増田ユリヤ コメント
思わず目を覆ってしまうような原発事故の惨状。しかし、そこには、ともに生きてきたベコたちを命がけで守ろうと奮闘するフクシマの人たちの姿があった。この6年、いったい私は被災地の、フクシマの何を見ていたのか。映像を見るうちに頬を涙がつたった。
井上淳一 コメント
餓死した牛たちの亡骸。国の方針で安楽死させられる命たち。この映画には目を背けたくなる現実が描かれている。だからこそ、目を背けてはならない、と自分に言い聞かせる。被曝牛という、存在を許されない命と生きることが希望であるように、福島の現実から目を逸らさないことが微かな「希望」に繋がるのだから。
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松原保の映画作品
リンク
- 「被ばく牛と生きる」公式サイト
- 「被ばく牛と生きる」 | Facebook
- 福島映像祭2017 公式サイト
- 「被ばく牛と生きる」予告編
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