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地方都市を舞台にした本作は、宗教団体、育児放棄、性産業などに翻弄される少年少女の姿を描く青春ブラックコメディ。自分の居場所を探して風俗の世界へと身を落とす少女・愛衣を伊藤、愛衣に思いを寄せる少年・亮太を須賀が演じる。
役作りについて伊藤は「愛衣は、7歳で宗教団体に預けられて、そこからどんどん人生が変わって、愛や癒やしを求めて生きていく女の子なんです。年齢を重ねていく役であることと、居場所や風貌がコロコロ変わっていくので、それを演じるのが少し大変でした」とコメント。同じく役作りに関して須賀は「僕の役が一番お客さんに近い存在。共演者の方々が個性的な中で、一番普通っぽい役を演じていて、その普通さが個性になればいいなと思って演じました」と述べる。
作品の内容に絡め、人の道を外れてしまったと思うエピソードを聞かれた伊藤は「4歳のとき、スーパーで売ってた(Dr.スランプ)アラレちゃんのノートが欲しくて、珍しくあきらめられなくて。これ買って!って言ったのに、両親が買ってくれなかったんです。それでノートを1枚ビリッと破ってしまって。そしたら、それに気付いた親がそのノートを買って、帰り道に車で交番に連れて行かれて『ほら! あんなことすると牢屋だよ!』って言われたんです。そのとき、悪いことをしたら刑務所に連れて行かれるということを学びました」と振り返る。その言葉に須賀は「僕も思い出したけど、スーパーで干し柿が食べたかったんです。干し柿大好きなんです、僕。その干し柿をレジ通る前に食べちゃっていたんです」と告白した。
同じく人の道を外れたエピソードを聞かれたアントニーは、高校生の頃に日焼けサロンでアルバイトをしていたことに触れ「そのお店のドアからさっと出て、焼いてきた人のフリをしてたんです。そんな僕を見た女子高生が『あの日サロ、ヤバくない!』って言ってお客さんになるんです」と語る。続けて「そんな感じのことを1日8回やっていたんですよ。それで1日8000円もらって。人の道を外れるというよりも、俺、何やっているんだろうっていう気持ちになりました」と述べ、会場の笑いを誘った。
観客へのメッセージを求められた伊藤は「たくさんの方に観ていただいて、広めていただければと思います。どうぞ楽しんでください」、須賀は「この映画は、ストーリーだけを聞いてしまうと、ダークなんじゃないかとか思われちゃうかもしれませんが、本当に笑えるところもたくさんあります。群像劇になっていますので、1人ひとりを観ていただければ」と思いを届けた。
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