裕次郎が出演する「松竹梅」CM約130本を収めたDVD発売、未放送フィルムも収録

昭和のスター・石原裕次郎が1970年から1987年に亡くなるまでの17年間、継続してCMに出演した宝酒造「松竹梅」。そのCMを集めたDVD「生誕80周年記念 石原裕次郎 松竹梅 CM集」が12月16日に発売されることが明らかになった。

DVDには、裕次郎が豪快に酒を飲み干す姿のほかに、「青年の椅子」などで共演しプライベートでも交友のあった宇野重吉とのシリーズ、妻である石原まき子との仲睦まじい様子が堪能できるものまで、現存する再生可能なフィルム約130本を収録。加えて1987年3月にハワイで撮影されたものの、裕次郎の逝去により放送されず、石原プロモーションの倉庫で28年間保管されていた“幻のCM”も収められる。

今回のDVD発売に対して石原プロモーションは「1970年頃から宝酒造『清酒 松竹梅』のコマーシャルに出演をはじめ、亡くなるまで毎年撮影を行いました。宝酒造と石原裕次郎は切っても切れない強い絆で結ばれております」とコメント。一方まき子は、今年が裕次郎の生誕80周年に当たることに触れ「このようなきっかけ（企画）で皆さまに再び裕次郎の姿を見ていただけると思いますと、とてもうれしいです。共演CMは、昔の映像で少し恥ずかしい気持ちもしますが、とても素敵な想い出です」と喜びを語っている。

解説書も封入される同DVD。自宅で往年の大スターと酒を酌み交わしている気分を味わってみては。

生誕80周年記念 石原裕次郎 松竹梅 CM集

2015年12月16日（水）発売
発売・販売元：ポニーキャニオン
価格：4320円

※記事に予告動画を追加しました。

石原プロモーション コメント

今から約50年ほど前、宝酒造の元会長の大宮隆さんと石原裕次郎は、出会った途端に意気投合し、お酒を飲み交わす仲になりました。
大宮さんは裕次郎に経営者の心構えをさりげなくアドバイスしたり、裕次郎は早くに父親を亡くしていたこともあり、20歳ほど年上の大宮さんを父のように慕っていました。
大宮さんには石原プローションが映画製作で苦労をしていた頃、たくさんの励ましの言葉やバックアップをいただき、当時多額の借金を抱えていた石原プロモーションへ資金面での協力もいただきました。
1970年頃から宝酒造「清酒 松竹梅」のコマーシャルに出演をはじめ、亡くなるまで毎年撮影を行いました。
宝酒造と石原裕次郎は切っても切れない強い絆で結ばれております。

石原まき子 コメント

まさか、当時の映像が残っていたことにとても驚いております。
裕次郎がまだ若く、お酒も好きなだけ飲めた時代、宝酒造さんには大変大変お世話になり、CMにも出演させていただきました。
生誕80年の年にこのようなきっかけ（企画）で皆さまに再び裕次郎の姿を見ていただけると思いますと、とてもうれしいです。
共演CMは、昔の映像で少し恥ずかしい気持ちもしますが、とても素敵な想い出です。

当時収録に携わったスタッフ コメント

1987年3月10日、ハワイ・オアフ島のパイナップル用の倉庫のようなところに真っ赤なカーペットと真っ白なカーペットを敷いて、いわゆる紅白の大きなステージを組んで、その真ん中を裕次郎さんが黒の紋付袴で歩くシーンを撮りました。
上から特機（クレーン）を使った撮影も行うため、機材のほとんどはカリフォルニアから空輸して準備を整えました。
3月でもハワイ。とても暑くて、さらに倉庫の中で蒸し暑い。スタッフはもちろんＴシャツ短パン。
ですが、裕次郎さんは黒の紋付袴。「いいなぁ～オマエらは～（笑）」と冗談を言いながらも撮影に臨みました。
裕次郎さんはとても体調がよくて、実はその前にもヨットに乗って、別のCMも撮影しており、この撮影が終わったあとに、徐々に具合が悪くなっていったことを覚えています。
結果、このCMは編集の後、5月に完成しフィルムは納品しましたが、裕次郎さんが7月に亡くなってしまったので、御歳暮時期や新年を迎えることなく放送されることはありませんでした。