バフマン・ゴバディが約10年ぶりに来日、最新作は「映像で表現した詩」

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本日6月3日、東京・東京外国語大学府中キャンパスにて「サイの季節」の監督バフマン・ゴバディの来日を記念したトークイベントが行われ、ゴバディと、ジャーナリストの大村一朗が登壇した。

左からバフマン・ゴバディ、大村一朗。

左からバフマン・ゴバディ、大村一朗。

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バフマン・ゴバディ

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「サイの季節」は、実在するクルド系イラン人の詩人サデッグ・キャマンガールの実体験をもとに、ゴバディが母国イランからトルコへの亡命後初めてメガホンを取った人間ドラマ。イラン・イスラム革命時、不当な逮捕によって30年にわたり投獄された詩人サヘルとその妻ミナ、2人を引き裂いた男アクバルの屈折した三角関係を描く。

大村一朗

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亀も空を飛ぶ」で来日して以来、約10年ぶりに訪れた日本についてゴバディは「今日は電車に乗ってこの会場まで来たんですが、西洋人よりは日本人のほうが自分と近しく感じますね」と答え、「いろんな日本人の表情を写真に撮って、同じ世代のクルド人と比較した写真集を作りたいなと思いました」と、元写真家らしいコメントも。

「サイの季節」

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「『サイの季節』に出てくる3人のメインキャラクターには、監督の今の心情が投影されているんでしょうか?」という大村の質問には、「私自身もそうですし、私と同じように亡命した主演のベヘルーズ・ヴォスギー、そしてキャマンガールも投影されています」と話し、「私はペンの代わりにカメラを使って、1つの詩を映像で語りたいと思ったのです」と明かす。

最後に行われた来場者との質疑応答で、「私が映画を作るのは、これまで広く語られることのなかった物語を、世界の人々と共有したいからです」と答えたゴバディ。クルド人の置かれた状況について話す際には硬い表情も見せたが、イベント終了後には、会場に集まったペルシャ語専攻の生徒らと笑顔で会話を交わしていた。

「サイの季節」は7月11日よりシネマート新宿ほかで全国公開。

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