のだめ役の
「のだめカンタービレ」は、落ちこぼれながら天才的なピアノの才能を持つ音大生“のだめ”こと野田恵と、同じ大学に通うエリート音大生・千秋真一が出会い、個性的な登場人物たちとともに音楽家として成長していく物語。今回のミュージカルでは
竹中直人(フランツ・フォン・シュトレーゼマン役)コメント
ぼくは、どんな仕事もスケジュールさえ合えば決して断らずに今までずっとやってきました。「仕事を選ぶ」と言う事がとても偉そうで、あまりにも照れ臭すぎるからです(笑)。
でも…唯一、お断りした仕事があります。それは、テレビドラマ「のだめカンタービレ」(2006)のミルヒーの役でした。当時、のだめのプロデューサー、そして監督から「ぜひ、竹中さんにミルヒーを演じて頂きたい。」とお話しを頂きました。ぼくは驚いて「え???!ミルヒーはドイツ人ですよね。」と言いました。「ええ、でも僕たちは竹中さんなら出来ると思っています。」「そんな…、だってぼくは日本人ですよ。」「ええ、それは分かっています。」「いやぁ…無理です。それは…。だってドイツ人です。ぼくは日本人です…」「はい。でも竹中さんなら出来るんじゃないかと。」「いやぁ、無理です。それはどうしようもなく無理です。本当に申し訳ございません。出来ません。」そしてぼくは打ち合わせ場所を去ろうとしました。ふとふり返るとプロデューサーと監督がどこか寂しそうにうなだれている姿が目に入りました。ぼくは思わず言いました。「カツラなどをつけて、後は特殊メイクで鼻を高くしたら出来るかも知れませんね…。あっ、いや!それじゃあコントになってしまいますものね。やっぱり無理です!ごめんなさい!」すると…「竹中さん、それで行きましょう!!」と言う応えが返ってきたのです。
「えー?!?!」
なんと、ミルヒーを演らざるをえない状況になってしまったのです。
まさか、そのミルヒーを、再び舞台で演じる事になろうとは…!お断りする勇気がぼくにあったのか、なかったのか…。ぼくは「演ります。」と言ってしまったのです...。上野樹里さんは、こののだめが初舞台になると聞きました。そんな樹里さんの姿を静かに見つめながら演じるしかない…とぼくは思いました。これは一大決心です。いくつになっても、やる時はやる人間でいたい…と、思ったのかもしれないし、そうじゃないかも知れません。
舞台「のだめカンタービレ」にて、この竹中直人、ミルヒーを再び演じるしかないでしょう!!ただただその思いです。
どうか、何卒、よろしくお願い致します。
ミュージカル「のだめカンタービレ」
日程:2023年10月3日(火)~29日(日)
会場:東京都 シアタークリエ
日程:2023年11月3日(金・祝)・4日(土)
会場:長野県 サントミューゼ 上田市交流文化芸術センター
原作:
脚本:上田一豪、笠浦静花
演出:上田一豪
音楽:和田唱(TRICERATOPS)
クラシック音楽監修:茂木大輔
編曲・オーケストレーション・音楽監督:深澤恵梨香
振付・ステージング:藤林美沙
美術:石原敬
照明:関口大和
音響:高橋秀雄
衣裳:中原幸子
ヘアメイク:宮内宏明
映像:松澤拓延
歌唱指導:高城奈月子、吉田華奈
演出助手:永井誠
舞台監督:本田和男
オーケストラ:東宝ミュージック
キーボードコンダクター:長濱司
アシスタントプロデューサー:柴原一公、中曽根さやか
プロデューサー:尾木晴佳(東宝)
キャスト
野田恵:
千秋真一:
峰龍太郎:有澤樟太郎
三木清良:仙名彩世
奥山真澄:内藤大希
江藤耕造:なだぎ武
フランツ・フォン・シュトレーゼマン:
石井千賀、尾崎豪、小原悠輝、堤梨菜、露詰茉悠、友部柚里、焙煎功一、松村桜李
関連記事
ティグレ @Masked_Tigre
ミュージカル「のだめカンタービレ」にドラマ・映画に引き続き竹中直人が出演(コメントあり) https://t.co/jHF1HLY5OY