大橋の短編集「ゾッキA」「ゾッキB」を原作に、竹中、山田、齊藤の3人が監督した映画「ゾッキ」。牧田役でオファーを受けた森は「台本を読んで、齊藤さんってやっぱり変態だなって思うくらい(笑)、驚きと恐怖……いや、訂正します! 幸せでした」と思い返す。それを聞いていた齊藤は「幸せと恐怖は表裏一体ですからね」とコメント。また「大橋さんの原作自体があの頃の甘酸っぱい、男性に限らず、自分の内なるものを表現している」と話した齊藤は、「牧田は大橋裕之先生の概念を擬人化したようなキャラクター。大橋裕之臭がこんなにもする俳優さんは森優作以外いないと思います」と森の俳優としての存在感に太鼓判を押した。また竹中の監督パートに出演した松井は、オファーについて「こんな面白い役は二度とやれないと思ってすぐ返事をしました」と当時を振り返った。
藤村役の松田は、かなりの熱量で山田からオファーを受けたことを明かす。それに対して山田は「原作を読んで、この役はこの人がいい、という話をしていく中で、皆さんスケジュールの都合とかもあるので『この方がもし無理だった場合、どなたにお願いしますか?』みたいなことがたまにあるんですけど、僕はもう『龍平くんは絶対オトすから! 一本釣りでいくので、代案はないです!』って言い続けてたんです」と説明し、見事“一本釣り”が実現したことについて「もう、うれしかった。松田龍平がずっと芝居してくれてるんです、ここで。それがたまらなかったです」と喜びをにじませた。
そのほかイベントでは作品のテーマが“秘密”ということから、「自分だけが知るキャスト / 監督の秘密」を発表するコーナーも展開。最後の挨拶で齊藤は「従来の映画の生まれ方とは違った変異体質、略して“ヘンタイ”の映画。大ヒットではなく中ヒットを狙っています。まだ大手を振って『映画館に来て』とは言いづらいけど、映画に賞味期限はないので。また映画館を盛り上げるために、同時公開の作品とも一枚岩になって、その中心に『ゾッキ』があったらいいなと思います」と話し、山田は「僕らが惚れ込んだ原作もぜひ読んでください!」と来場者にアピールした。また竹中は「2018年の5月に大橋裕之の世界と出会って、これを映画にしたいと思い、パッと頭に浮かんだのが孝之と工の顔、そして(主題歌担当の)Charaだった。まさか映画が完成して上映できるなんて夢のよう」と改めてその喜びを噛み締めた。映画「ゾッキ」は全国で上映中。
なお映画「ゾッキ」の公開を記念し、ナタリーではコミック、映画、音楽の3ジャンルで特集を展開。コミックナタリーでは大橋と、「ゾッキC」に帯コメントを寄せたテレビプロデューサー・佐久間宣行の対談を掲載している。関連する特集・インタビュー
関連記事
大橋裕之のほかの記事
関連商品
shun21 @shun_2112
竹中直人監督からピストルさんへのオファー理由が語られてますね。
「ゾッキ」大橋裕之の世界が劇場へ、“夢のよう”と竹中直人・山田孝之・齊藤工ら喜び - コミックナタリー
#マイナタリー
https://t.co/wxHTLjIpvp