「TAAF2021」授賞式で鈴木敏夫が大塚康生の冥福祈る、湯浅政明からはコメント映像も

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国際アニメーション映画祭「東京アニメアワードフェスティバル2021(TAAF2021)」の授賞式が、本日3月15日に東京・としま区民センターで開催された。

「東京アニメアワードフェスティバル2021」授賞式の様子。1列目左から田中伸明(さくらももこ代理)、伊集加代、瀬山武司、鈴木敏夫、才田俊次、富野由悠季、小山高生、羽佐間道夫。2列目左から金子勲矩、オリヴィエ・デルブ、吉田玲子、森康哲。3列目左から八田真一郎、鶴岡信哉、下岡聡吉、根岸綾香。

「東京アニメアワードフェスティバル2021」授賞式の様子。1列目左から田中伸明(さくらももこ代理)、伊集加代、瀬山武司、鈴木敏夫、才田俊次、富野由悠季、小山高生、羽佐間道夫。2列目左から金子勲矩、オリヴィエ・デルブ、吉田玲子、森康哲。3列目左から八田真一郎、鶴岡信哉、下岡聡吉、根岸綾香。

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鈴木敏夫

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「TAAF2021」の授賞式では、まずアニメーション産業・文化の発展に大きく寄与した人物を顕彰する「アニメ功労部門」の受賞者と代理人が登壇。アニメージュ(徳間書店)の編集長として数々の特集記事を企画し、スタジオジブリ全作品をプロデュースしてきた鈴木敏夫プロデューサーは、「僕はアニメの仕事に携わって40何年経つんですけど、こちらに伺ったら、お世話になった方々ばかりで、まるで懇親会にいるような気分になりました。これまでで一番お世話になったのは、大塚康生さん。たまたま今朝、彼が生涯を閉じられたと知り、今日この日がさらに印象深い日となりました。大塚さんには、本当にお世話になりました。ご冥福をお祈りしたいと思います」とアニメーターである大塚の死去についても触れながら、感慨深く言葉を述べた。

富野由悠季

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羽佐間道夫

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また「機動戦士ガンダム」の生みの親である富野由悠季監督は、「まず協力してくれたスタッフたちに『ありがとう』と第一に言いたいです。それと(会場のある)この場所は、48年前に日本のアニメファンが一堂に会した豊島公会堂の跡地です。そのほとんどの観客が、当時中学生であろう女性でした。彼女たちがこの地で、僕にファンがいるんだということを教えてくれた。彼女たちは本当に感謝したいと思います」と思いを馳せた。そのほかスタジオジブリ作品や「AKIRA」などで編集を手がけた瀬山武司、「赤毛のアン」のナレーターやOVA「銀河英雄伝説」のシェーンコップを演じる声優・羽佐間道夫らもトロフィーを受け取った。

吉田玲子

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続いて、1年間に日本国内で上映・放映・配信された商業作品の中で、ファンやアニメーション業界に携わる人々が各賞を選ぶ「アニメ オブ ザ イヤー部門」の発表に。作品賞の劇場映画部門を受賞した「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」、アニメファン賞の「アイドリッシュセブン Second BEAT!」などが次々と表彰されていく。

個人賞の原作・脚本部門を受賞したのは、「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の脚本を手がけた吉田玲子。壇上に上がった吉田は「劇場映画部門と併せて選んでいただき、大変感謝しています。(『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は)2度の公開延期を経て、上映された作品でした。多くのスタッフも、この受賞を喜んでいると思います。劇場に足を運んでくださった観客の皆様にも、感謝の気持ちを伝えたいです」と喜びを語った。

「映像研には手を出すな!」キービジュアル (c)2020 大童澄瞳・小学館/「映像研」製作委員会

「映像研には手を出すな!」キービジュアル (c)2020 大童澄瞳・小学館/「映像研」製作委員会[拡大]

同じく監督・演出部門を受賞した「鬼滅の刃」の外崎春雄監督からはコメントが到着。「これからもこの作品に恥じないように、炭治郎のごとく努力・精進していきたいと思います」とメッセージを残した。さらに「アニメ オブ ザ イヤー」作品賞のテレビ部門を受賞した「映像研には手を出すな!」からは、湯浅政明監督のビデオメッセージが届けられた。次回作「犬王」に着手しているため、会場に足を運べなかったという湯浅。「僕らアニメーションを生業とするものは、イメージが映像化されていくことに喜びを感じるんですが、一般の方にも喜んでいただける作品になったことがとてもうれしいですし、賞を受賞したことで、スタッフのモチベーションも上がったと思います」と心境を明かす。

最後に主催者を代表し、「東京アニメアワードフェスティバル2021」実行委員会副実行委員長のボンズ・南雅彦からの挨拶が行われた。南氏は「コロナが完全に収束していない中、4日間無事に開催できたことをうれしく思います。私たちは『巨人の肩の上に立つ』という言葉のように、先人たちが積み上げた成果から、新しいアニメーションを日々作り上げているわけですが、『TAAF』で世界中の作品に出会い、その多様な映像表現に刺激をもらうことで、さらに新しい世界が広がっていく。今年開催できたことで、改めて『TAAF』はいいフェスだなと実感しました」と締めくくり、閉幕された。

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「東京アニメアワードフェスティバル2021」受賞結果

アニメ功労部門

鈴木敏夫(プロデューサー)
さくらももこ(マンガ家・作家・脚本家)
小山高生(脚本家)
富野由悠季(監督)
才田俊次(アニメーター)
瀬山武司(編集)
伊集加代(スタジオシンガー)
羽佐間道夫(声優)

アニメ オブ ザ イヤー部門

作品賞

テレビ部門:「映像研には手を出すな!」
劇場映画部門:「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン

個人賞

原作・脚本部門:吉田玲子
監督・演出部門:外崎春雄
アニメーター部門:松島晃
美術・色彩・映像部門:渡邊美希子
音響・パフォーマンス部門:梶浦由記

アニメファン賞

「アイドリッシュセブン Second BEAT!」

コンペティション部門

長編アニメーション
グランプリ、東京都知事賞:「ジョセップ」
優秀賞:「ナウエルと魔法の本」

短編アニメーション
グランプリ、東京都知事賞:「棺」
優秀賞:「ショームの大冒険」

豊島区長賞:「ランマニア」
学生賞:「The Balloon Catcher」

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