「宝石の国」初イベントが京都で、黒沢ともよ“情けない”フォスに運命を感じる

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市川春子原作のテレビアニメ「宝石の国」の初となるイベントが、去る9月16日に京都・ロームシアター京都にて行われ、フォスフォフィライト役の黒沢ともよ、シンシャ役の小松未可子が出演。同イベントは「京都国際マンガ・アニメフェア(京まふ)2017」の一環として実施された。

左から黒沢ともよ、小松未可子。

左から黒沢ともよ、小松未可子。

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黒沢ともよ

黒沢ともよ[拡大]

「宝石の国」のアフレコは、映像に先行して音声を収録するプレスコ方式で展開。原作者の市川も収録現場に訪れたことがあるとのことで、直接足を運べない場合も、独特の設定についてや地名などのイントネーションを確認するため、たびたびスカイプなどのツールを介して参加することがあったと言う。

黒沢は「宝石の国」の原作を読んだ際のことを振り返り、「ページの1枚目をめくったところから世界観に惹き込まれて。線が少なかったり、あえて空白にされている部分が多いので、想像力が掻き立てられてどんどん読みたくなる作品だと思いました」と述懐。イベントの司会を務め、同作の企画を担当した東宝の武井氏に、2人から「この作品をアニメ化しようと思ったきっかけはなんですか?」と質問が及ぶと、「根底にはこの面白いマンガを(多くの人に)知ってもらいたいという思いがあった」との話から、CGで制作されるアニメーションについて「宝石の魅力をそのまま伝えたいと思った」「単行本のキラキラした表紙のイメージをあのまま表現できたらいいだろうと思い、光が透けたり反射したりするのをCGで表現してみたら面白いんじゃないかと思った」と裏話が語られる。その話を受け、黒沢は「CGなのに(キャラクターたちが)すごく切ない顔をしたり、見ていてキュンキュンする表情をするから、『今のCGってこんなことができるんだ!』って驚いたんです」と感想を述べた。

小松未可子

小松未可子[拡大]

また黒沢は自身が演じる落ちこぼれの主人公・フォスフォフィライトについて、「ひと言で言うと、情けないやつです」とコメント。「原作を初めて読んだときから、フォスが他人事に思えなくて。先輩の宝石たちとの会話の中で、『あ、こういうこと言われたことある』って自分と似たところを感じることがあって、それも含めて『本当に情けないな、フォス』っていつも思うんです」と語っていく。

一方の小松は、自身が演じるシンシャについて「自分の体から毒液が出ているので、みんなと一緒にいられないキャラクター。1人で孤独を選び、自分ができる仕事を探している、志が高くて誠実な子です」と説明。そんなシンシャについて、黒沢は「本当にまっすぐで誰よりもピュア。だから幸せにしてあげたい」と思いを口にする。その言葉を「うれしい」と話す小松は、対するフォスについて「突拍子もないことを思いついて、それを行動に移していくエネルギーがある。“この子ならなんとかしてくれるんじゃないか”と感じる部分がフォスにはある」と印象を語った。

アニメ「宝石の国」キービジュアル。

アニメ「宝石の国」キービジュアル。[拡大]

またトークショーではアニメ「宝石の国」と、ジュエリーブランドTASAKIとのコラボについての話題に。コラボでは色とりどりの宝石を使用し、キャラクターをイメージした計27種のアイテムが展開されている。小松は東京・伊勢丹新宿店にてイベントが展開された際に足を運んだと言い、「まだキャストの情報が発表されていなかったので、こっそり行って『うわあ、シンシャが展示されてる!』って見ていました」と興奮気味に語る。同じく足を運んだと話す黒沢は、「キャストの中にもコラボアイテムを買ったと仰っている方がいました。フォスも欲しい……!」と心の叫びを漏らす。フォスをイメージしたネックレスは324万円で販売されていたことから、小松に「フォスは大変じゃない?」と触れられると、「どれだけ働けばいいんですか!?」と嘆き観客を笑わせた。

左から黒沢ともよ、小松未可子。

左から黒沢ともよ、小松未可子。[拡大]

イベントの最後に、小松は「私たちもどんな映像になるんだろうと想像しながら収録していたのですが、想像以上の映像美が繰り広げられています。それぞれの宝石たちの愛おしさもギュッと詰め込まれていて、皆さんもきっとそこの世界に立っているような気分になれる作品だと思います。楽しみにしていてください」とメッセージを贈る。黒沢も「プレスコしているときはフォスと一緒に生きて、フォスと一緒に苦しんだ毎日でした。髪の毛もフォスに合わせて切ったりして、こんなにシンクロすることがあるんだなと思うくらい、運命を感じながら演じさせていただきました。“情けないやつ”ではありますが、応援をよろしくお願いします!」と観客へ語りかけた。

テレビアニメ「宝石の国」は、10月7日よりTOKYO MX、MBS、BS11、AT-Xにてスタート。また10月4日から10日までの期間、大阪・阪急うめだ本店にて「TASAKI × 宝石の国」のアイテムが販売される。詳細は公式サイトにて確認しよう。

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テレビアニメ「宝石の国」

放送情報

TOKYO MX:2017年10月7日(土)より毎週土曜22:00~
MBS:2017年10月7日(土)より毎週土曜26:38~
BS11:2017年10月7日(土)より毎週土曜23:00~
AT-X:2017年10月7日(土)より毎週土曜21:30~

スタッフ

原作:市川春子「宝石の国」(講談社「アフタヌーン」連載)
監督:京極尚彦
シリーズ構成:大野敏哉
キャラクターデザイン:西田亜沙子
CGチーフディレクター:井野元英二
コンセプトアート:西川洋一
色彩設計:三笠修
撮影監督:藤田賢治
編集:今井大介
音楽:藤澤慶昌
音響監督:長崎行男
制作:オレンジ

キャスト

フォスフォフィライト:黒沢ともよ
シンシャ:小松未可子
ダイヤモンド:茅野愛衣
ボルツ:佐倉綾音
モルガナイト:田村睦心
ゴーシェナイト:早見沙織
ルチル:内山夕実
ジェード:高垣彩陽
レッドベリル:内田真礼
アメシスト:伊藤かな恵
ベニトアイト:小澤亜李
ネプチュナイト:種崎敦美
ジルコン:茜屋日海夏
オブシディアン:広橋涼
イエローダイヤモンド:皆川純子
ユークレース:能登麻美子
アレキサンドライト:釘宮理恵
金剛先生:中田譲治 

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(c)2017 市川春子・講談社/「宝石の国」製作委員会

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さかぼん @sakabooon

@teruru やっぱプレスコ方式みたいや〜! https://t.co/OBPail0Bkq

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