原作第3期にあたるデス・バスターズ編のストーリーが展開された「-Un Nouveau Voyage-」。セーラーウラヌス、セーラーネプチューン、セーラーサターンも加わり、セーラー戦士とデス・バスターズとの激しい戦いが描かれる。大阪公演ではセリフの一部が関西弁にアレンジされるなど独自の演出も盛り込まれ、ファンを沸かせていた。
終幕後にはミニライブでセーラー10戦士が「愛のStarshine」を、タキシード仮面が「参上!タキシード仮面」を披露。そして最後の「ムーンライト伝説」では戦士たちが客席に降り、ファンと間近で交流を楽しんだ。タキシード仮面役の大和悠河がバラを客席に投げ込むと、その度に黄色い悲鳴が起こる。そしてキャスト全員が順番に挨拶。セーラーウラヌス/天王はるか役の汐月しゅうが途中で感極まり言葉に詰まってしまうと、横からセーラーヴィーナス/愛野美奈子役の
2013年からセラミューに出演してきたセーラームーン/月野うさぎ役の
各戦士ひとりひとりへ心を込めたメッセージを贈り、卒業証書を授与していく平光。「奇跡の5人。だからこの5人が一緒に卒業することに意味があるんじゃないかと思います」と心を込めて語り、「特に聡美くん。本当に精神的にセーラームーンになったって今日見ていて思いました。その姿を見たとき僕は、ここにまぎれもなく正義があるって思ったんです。舞台は虚構なんですよ。虚構なのに、本当の正義がここにあるなって。本当にありがとう!」と賞賛の言葉を贈った。
そしてそれぞれ涙を流しながらも、1人ひとり挨拶していく。坂田は「赤裸々に話してしまうと、私はこのセーラームーンのオーディションに合格しなかったら、芸能界を辞めようっていう覚悟を決めていたんです。奇跡的に美奈子ちゃんとして選んでいただけて、新しく乗り越える壁を作ってくれたのがセラミューでした」と思いの丈を語り、高橋は「生まれて初めて憧れた女の子がセーラー戦士。まさかセーラー戦士になれるなんて思ってなかったので、夢のような時間を過ごさせていただきました。本当に大好きな仲間に会えました。……本当に大好き」と、共演者やスタッフへの深い愛情を示す。
七木は「隣の人が普通にできることが私にはできないことがたくさんありました。5人に伝えたいのは、私は、それが大嫌いだったんですけど、このままでいいんだって思わせてくれたのは、このセラミューで出会った5人の戦士のみんなだと、思っています……」と、ゆっくりと言葉を紡ぐ。昨年からセラミューに出演している小山は「私は保育園の頃、平光さんの作るセラミューに出会いました。この作品が私にがんばる力を与えてくれて、夢を与えてくれました。そんな大好きな平光さんが作る世界に、1年目は客席で見ていたんですけど、2年目からセーラーマーキュリーとして参加させていただくようになって、本当に奇跡だなと、ミラクルロマンスだなと思っています。皆さんに出会えたことが、私の死ぬまでの自慢で、誇りです」と胸を張った。
そして座長の大久保は「ただただ、ありがとうの言葉しか出てこなくって。私はセラミューに出会うまでは、愛とか友情とかまったく知らなかったんですけど、セラミューに出会ってから、大好きなキャスト、スタッフさん、お客さんに出会って、友情、愛を知ることができました。今の私はうさぎちゃんと日々過ごしていまして。セラミューに出会って、セーラームーンに出会って、人生が本当に変わったなって思います……。本当にうさぎちゃんなので、私は。これからもうさぎちゃんは私の中にいるので。美少女……ではいられないかもしれないけど、セーラー戦士でずっと居続けられたらなと思っています。皆さん本当に3年間、たくさんの愛をありがとうございました!」と頭を下げ、大きな拍手を浴びた。
5人は最後に「しっかり目に焼き付けて聴いてください!」と「We are the Pretty Guardian」を堂々とパフォーマンス。笑顔で手を振りながら、ステージを後にした。なお本公演のDVDは、2016年2月24日にリリースされる。
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てれびのスキマ/戸部田 誠 @u5u
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