この日のライブは2月2日からスタートした、59本にわたる全県ツアー「1-2-3 TOUR 2013」の29本目に当たる公演。当日は“爆弾低気圧”の影響で全国的に強風や豪雨にみまわれたが、幸い会場付近は小雨程度と落ち着いた天候で、会場にはTHE BAWDIESの熱狂的なライブを一目観ようと約1000人ものファンが駆けつけた。
定刻を過ぎた頃にSEのSAM & DAVE「Soul Man」が流れ始めると、THE BAWDIESのメンバーがステージ上に登場。4人はそのまま勢いよくライブをスタートさせ、次々に繰り出す極上のロックンロールナンバーで会場をヒートアップさせていく。ROY(Vo, B)の「ガンガンいきましょう!」の言葉通り、この日のライブではエネルギッシュで前のめりな演奏とパフォーマンスを展開。JIM(G)はいつも以上に激しく動き回り、TAXMAN(G, Vo)は常にうれしそうな表情でギターを弾きまくり、途中ボーカルも披露して観客を喜ばせた。
ライブ中盤のMCではMARCY(Dr)が「ちょうど今日でツアーも折り返し。半分終わりです」と話し、続けてROYも「けっこうやったつもりですけど、まだ半分っていうね(笑)。でもまだこれだけ楽しいライブがたくさんできる」と語る。続けてツアー中のエピソードを明かし観客の笑いを誘うと、その後は攻撃的なロックンロールとしっとり聴かせるミディアムナンバーを織り交ぜたセットリストで観客を魅了し続けた。そしてアンコールを含む20数曲を演奏して、約2時間にわたるライブは終了。恒例となったTAXMANによる最後の「ワッショイ!」コールでは、JIMがフロアに降りて観客に抱え上げられながらメンバー、観客が一丸となって「ワッショイ!」と叫ぶ。TAXMANが「僕らの地元じゃない富山で、1000人もの皆さんが集まってくれて本当にうれしい。またツアーが終わったら戻ってくるから!」と宣言して、メンバーはステージを後にした。
ツアー折り返しとなったこの日のライブの感想を聞かれると、ROYは「いつも回っているライブ会場とはまた雰囲気が違っていて。ファイナルではないけどツアー折り返しってことで、気合いが入りました」と吐露。ツアー前半戦を終えた現在の心境を尋ねられると、「アルバム『1-2-3』自体がすごくストレートな作品なので、ライブでも伝わりやすいなっていうのは感じていて。お客さんの反応もすごく早いし、ステージと客席の距離感がより近くなりやすいアルバムを作れたんだなと実感しましたね」と振り返った。
またMARCYは「いろんな場所でライブをするんで、会場ごとに音の鳴りの違って最初は戸惑って、本番でもそれが気になっちゃったことが最初はあった。でもそこからスタッフと話し合いながらリハを重ねて、多少のやりにくさがあってもそれを気にせずにやれるようになりました」と回答。TAXMANは「僕らの中では一番長いツアーなので、ただ全部終わらせるんじゃなくて、1本1本常に何かしらのチャレンジみたいなことを心がけてやってきました。それが1本やるごとに確実に目に見えてわかるようになってきたので、すごくやりがいのあるツアーになってます」、JIMは「ライブなので一度として同じ夜はないし、どの会場でも来てくれた人が『自分の土地(でのライブ)が一番だ』って思えるような夜を毎回作りたいと思っていて。自分の中でも1本1本のライブを、歴史というかちゃんと体に刻んでやっていきたいと思ってます」とそれぞれ感想を口にした。
今後始まるツアー後半戦に向けては、ROYが「前半戦でも誰かが体調を崩したこともあったり、トラブルでライブが中断したこともありましたし。またいろんなドラマがあるんじゃないかと思います」とコメント。続けて「でも、ジジイになったときもこのツアーのことは覚えていたいですね。実際にはつらいときとかあるかもしれないけど、それがあればあるほど『ああ、あれはいいツアーだったな』と人生に刻まれるんじゃないかという気がしてます」と、今後に対して力強く語った。
なおTHE BAWDIESの全国ツアー「1-2-3 TOUR 2013」は今後も全国各地で行われ、6月28日の大阪・大阪城ホール公演で幕を閉じる。現在神奈川・横浜アリーナやツアーファイナルの大阪城ホール公演を含む最終6公演のチケットが一般発売中。
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