BIGMAMA、シャリラ＆Little Cedarと迎えた10代限定ツアー最終公演

BIGMAMAが3月24日に東京・新代田FEVERで東名阪ツアー「Welcome to BIGMAMA University」のファイナル公演を開催した。

このツアーはBIGMAMA自らが選出した10代のバンドをゲストに招いて行ったもので、来場者も10代限定。東京公演には彼らのほか、現役高校生からなるLittle Cedarと、10代のみが出場できる音楽コンテスト「未確認フェスティバル2015」でグランプリを獲得したことでも知られるShout it Outが出演した。

Little Cedarはメロディの美しさが際立つさわやかな楽曲群を放っていく。ゆうき（Vo）は「10代にしかできないことをしていこう！」とオーディエンスに呼びかけた。ラストナンバー「日々」の曲中に彼は「地味な僕たちがこんな大きな舞台に立って、必死に思いを伝えてるっていうことに、何か感じてもらえたらうれしいです！」と声を上げ、観客の歓声を浴びた。

向かい合って一斉に音を鳴らしたShout it Outは、そのまま「逆光」を披露。山内彰馬（Vo, G）は「俺は15分の持ち時間で、あなたの心を奪って帰りたい！」と力強く宣言した。また「BIGMAMAに勝てるとは思ってないけど、ただ黙ってボコボコにされるのは嫌だ！ フルで打ち続けて一発ぐらいは決めてやろうと思ってるんで！」と意気込むと、バンドは「光の唄」「17歳」を切れ味鋭いサウンドで届けた。

BIGMAMAは金井政人（Vo, G）の「Welcome to BIGMAMA University! あなたの全部をください！」という言葉から「No.9」でパフォーマンスをスタートさせる。東出真緒（Violin）がケルト風のメロディラインを奏でた「I Don't Need a Time Machine」、メンバーそれぞれが熱いパフォーマンスで観客を煽った「Mr. & Mrs. Balloon」が連投されると、客席からシンガロングが沸き起こる。その様子を見た金井は「完璧！」とにっこり微笑んだ。

「俺、顔に書いてあるでしょ？ バレてるでしょ？ 今日、超楽しいよ」と高揚した様子の金井は「今日はLittle CedarとShout it Outのおかげですごくシンプルな気持ちなんです。今日、生きてきた中で一番いいライブをします！」と断言。自らが10代の頃に作ったという「CPX」、壮大なアンサンブルが紡がれた「Paper-craft」、メンバーそれぞれがいっそう激しい演奏を繰り出した「荒狂曲“シンセカイ”」といったアッパーな楽曲群を経て、「A KITE」「Lovers in a Suitcase」「秘密」といったミドルナンバーが続いたブロックでオーディエンスは両手を挙げたり、合唱したりと場内の一体感を高めていく。

「バンドを続ける中で、音楽には不幸を遠ざける力があることを確信していて。あなたと一緒にごはんを食べて悩みを聞いたりはできないから、音楽で届けます。1人ひとり、ここにいる特別な皆さんに」という金井の言葉のあと「SPECIALS」でカラフルな照明を浴びたバンドは、温かくも力強いパフォーマンスで観客を魅了。本編を「MUTOPIA」で締めくくった。

アンコールで金井は「今日で我々は誰にも邪魔のできない仲間になっちゃったんじゃないの？」と感無量の様子を見せる。さらに「今日を終わらせたくない。本当はみんなと朝まで語り合いたいんですけど……終電あるでしょ？」とユーモアを交えて投げかける。フロアから「離れたくない！」という女性ファンの声が上がると、東出は「ダメよ？ そういう言葉は20代になってから言いなさい？」と諭して客席に笑いを起こした。その後季節感のある「春は風のように」では金井が心地のよいアコースティックギターの音色でフロアを揺らし、「神様も言う通りに」ではメンバーとオーディエンスがかけ合うようにシンガロングを行う。フロアのあちこちから「ありがとう！」という声が上がる中、金井はファンとハイタッチしたのちステージを降りた。