THE NAMPA BOYS、都内最後の単独公演で「お前らしんみりしてる場合じゃねえぞ」

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THE NAMPA BOYSが12月18日に東京・TSUTAYA O-Crestにてワンマンライブ「NAMPAの年末大感謝ワンマン!~10周年直前SP~」を開催した。

THE NAMPA BOYS「NAMPAの年末大感謝ワンマン!~10周年直前SP~」東京・TSUTAYA O-Crest公演の様子。(撮影:後藤壮太郎)

THE NAMPA BOYS「NAMPAの年末大感謝ワンマン!~10周年直前SP~」東京・TSUTAYA O-Crest公演の様子。(撮影:後藤壮太郎)

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THE NAMPA BOYS「NAMPAの年末大感謝ワンマン!~10周年直前SP~」東京・TSUTAYA O-Crest公演の様子。(撮影:後藤壮太郎)

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THE NAMPA BOYSは3月に行うイベントをもってバンドからメンバー全員が卒業することを12月4日に発表。この日は卒業発表後初めてのライブであり、東京都内で実施される最後の単独公演となった。

SEとしてTHE 虎舞竜「ロード」が流れ、4人が登場。小林聡里(Vo, G)は客席に一礼したあと「みんないろいろ思うところはあると思うけど、2度と戻れないこの夜を楽しもう」と呼びかけ、「やるぞ渋谷ー!」と叫ぶ。そしてバンドは「夜明けの太陽」で力強く演奏を開始。その後爽快感のある「ハロードリー」、ダンサブルなサウンドで観客を揺らした「MUSIC」、真っ赤なライトの中メンバーそれぞれが熱演した「Iama」、小林と澤柳昌孝(G)の美しいコーラスワークが響く「螺旋インセクト」、リバーブがかかった小林の歌声が幻想的な空気を紡いだ「月照」と止まることなく楽曲が披露されていった。

THE NAMPA BOYS「NAMPAの年末大感謝ワンマン!~10周年直前SP~」東京・TSUTAYA O-Crest公演の様子。(撮影:後藤壮太郎)

THE NAMPA BOYS「NAMPAの年末大感謝ワンマン!~10周年直前SP~」東京・TSUTAYA O-Crest公演の様子。(撮影:後藤壮太郎)[拡大]

「ネイヴァーリンの音楽家」がグルーヴィな演奏で届けられたあと、小林は「本当にありがとうございます。今、歌ってるとき、一瞬だけアリーナが見えました」と語る。それを受けた場内の妙な緊張感を感じ取った彼は「異様な雰囲気の中行われているTHE NAMPA BOYSのワンマンライブですが」と話し観客の笑いを誘う。彼は続けて「(バンドの卒業は)俺が悪いわけじゃないんで、俺を責めないでくださいね。今日の注意事項です」とユーモア交じりに呼びかけるも、客席はしんと静まり返った。重ねて彼は「なんかね、今日はそういう変な空気の日だから、お気持ちは察しますけど、今までも楽しい時間を過ごしてきたから、今日もみんなに楽しんでほしいです。だからみんなも俺たちも、やれるだけやりましょう。あ、全力でやらなきゃだめか」と話して笑った。

THE NAMPA BOYS「NAMPAの年末大感謝ワンマン!~10周年直前SP~」東京・TSUTAYA O-Crest公演の様子。(撮影:後藤壮太郎)

THE NAMPA BOYS「NAMPAの年末大感謝ワンマン!~10周年直前SP~」東京・TSUTAYA O-Crest公演の様子。(撮影:後藤壮太郎)[拡大]

小林が「バンドを始めた頃に作った曲をやります。知ってる人いないと思うけど」と前置きしたあと、「世界と色は」が披露された。ステージ後方から白い光が差す中、4人は目を見合わせて楽しそうに演奏していく。オーディエンスも手拍子を起こしたり、手を挙げたりと先ほどまでどこか緊張していたムードが次第に和やかになっていった。同曲の演奏後はTHE NAMPA BOYSの前身バンドの名前がダサかったこと、そのバンドの魔法のiらんどのホームページが荒らされたことなどを小林が懐かしそうに話した。そして彼の「でもバンドっていうのは前に進んでいくもので、 THE NAMPA BOYSも過去にばっかりすがっていられないので、新しい歌をやろうと思います」という言葉から、バンドは「鳥の歌」をゆったりと、壮大なアンサンブルで届けた。

THE NAMPA BOYS「NAMPAの年末大感謝ワンマン!~10周年直前SP~」東京・TSUTAYA O-Crest公演の様子。(撮影:後藤壮太郎)

THE NAMPA BOYS「NAMPAの年末大感謝ワンマン!~10周年直前SP~」東京・TSUTAYA O-Crest公演の様子。(撮影:後藤壮太郎)[拡大]

ライブの終盤に小林が「やっぱり今日は普段とはちょっと違う空気のライブで。俺たちも今日は特別な日と捉えて演ってきました。THE NAMPA BOYSというバンドは、変なところが真面目だったり、ふざけてもダメだったり、スベり芸みたいな感じでやってきました」と話すと、場内から温かな笑いが起こる。彼は意を決したように、「THE NAMPA BOYS10周年スペシャルは、3曲ぶっ続けて終わります。お前らしんみりしてる場合じゃねえぞマジで!! THE NAMPA BOYSがどういうバンドか見せつけて帰ります。やれるか渋谷ー!!」と声を上げる。そして4人は咆哮を放ち、アップチューン「MAKEINU SONG」を投下。曲中に演奏が止まると、後藤駿(Dr)はリバーブのかかった声で「みんな、THE NAMPA BOYSは卒業するけど、私のことは嫌いに、嫌いに……ならないでくださーい!!」と叫び、小林から「ややウケ」と評価された。4人は続く「悪魔」でストロボが点滅する中激しく音を鳴らす。ラストナンバー「あいらぶゆー」ではファンとともに「あい! らぶ! ゆー!」と声を上げ、ハッピーな雰囲気の中ステージを降りた。

THE NAMPA BOYS「NAMPAの年末大感謝ワンマン!~10周年直前SP~」東京・TSUTAYA O-Crest公演の様子。(撮影:後藤壮太郎)

THE NAMPA BOYS「NAMPAの年末大感謝ワンマン!~10周年直前SP~」東京・TSUTAYA O-Crest公演の様子。(撮影:後藤壮太郎)[拡大]

アンコールで小林は卒業について「THE NAMPA BOYSがみんなの中で残れるように卒業します。解散じゃないし、死ぬわけじゃないし、別に仲悪くて辞めるわけじゃないので」と改めて言及。バンドについては「売り上げとかいろいろリアルなとこはあるけど、音楽は唯一無二なわけで。俺はどこいっても通用するぞと思って音楽をやってきたし、みんなも信じてくれるからライブを観にきてくれるんだと思うし、そういうものを作れたことを誇りに思います」と語った。そして彼が「このバンドが動かなくなっても、みんなの帰る場所であるように」と話すと、「待つ元」が演奏された。ステージが柔らかな光で包まれる中、4人は心を込めるように丁寧にアンサンブルを紡いでいく。小林の「しんみり終わるかー!! もう1曲やります。ありがとう」という言葉から、バンドはライブの最後に「プランジ」を披露。澤柳と田中悠貴(B)は一斉にステージ前方に飛び出して観客を煽る。彼らの熱量のある演奏にオーディエンスは体を揺らし、「オイ! オイ!」と拳を突き上げた。演奏が終わると場内は大きな拍手に包まれ、4人は手をつないで一礼した。

THE NAMPA BOYSはこの日のライブ中に、3月5日に地元長野県松本市のALEXで卒業公演をワンマンで行うことを発表。彼らが松本で単独公演を行うのは初めてとなる。

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THE NAMPA BOYS presents 【NAMPAの年末大感謝ワンマン!~10周年直前SP~】
2015年12月18日 TSUTAYA O-Crest セットリスト

01. 夜明けの太陽
02. ハロードリー
03. MUSIC
04. Iama
05. 螺旋インセクト
06. 月照
07. アタシの人生
08. ネイヴァーリンの音楽家
09. 世界と色は
10. 鳥の歌
11. 僕じゃないなら
12. MAKEINU SONG
13. 悪魔
14. あいらぶゆー
<アンコール>
15. 待つ元
16. プランジ

THE NAMPA BOYS presents「卒業式Final Season~最初で最後の待つ元ワンマン~」

2016年3月5日(土)長野県 ALEX

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