「ピーナッツバター」で結ばれた石崎ひゅーい×クリープハイプ対バン

石崎ひゅーいが12月13日に東京・赤坂BLITZにて「石崎ウォーズ ～シンガーソングライターの逆襲～」の最終公演を開催。クリープハイプを迎えて熱い対バンライブを繰り広げた。

クリープハイプがステージに姿を見せると、尾崎世界観（Vo, G）は「あせんな平凡な毎日が凡人を天才にするから」と、石崎の「ピーナッツバター」を歌い始める。思わぬ出だしに客席に軽い興奮が広がる中、石崎本人が登場して同曲を引き取り、クリープハイプの演奏をバックに歌唱。曲の後半で石崎がゆっくりとステージを去り、アウトロを尾崎が再び歌うという演出でフロアを大いに沸かせた。

その後「百八円の恋」で自分たちのライブをスタートさせたクリープハイプは、「憂、燦々」「オレンジ」などの人気曲や「エロ」「二十九、三十」といった最新アルバム「一つになれないなら、せめて二つだけでいよう」に収録されている楽曲などを丁寧に紡いでいく。MCでは尾崎が「こないだひゅーい君が、ピーマンの肉詰めを作って家で待っていてくれました」と明かし、「塩バター鍋も作ってくれたんですけど、今度ピーナッツバター鍋を作ってもらえたら」と2人の仲睦まじいエピソードを紹介した。

ライブ中盤、尾崎がアコースティックギターに持ちかえて披露したメロウな「傷つける」では、曲が終わるとじっと聴き入っていた観客から大きな拍手が送られる。次の曲へ移るまでの間場内が静寂に包まれると、尾崎は「この空気をなんとかしてくれませんか」と長谷川カオナシ（B）に冗談を言う。そして「いいや、曲でなんとかします」と話してアッパーチューン「寝癖」で再び会場のボルテージを引き上げる。そのまま「2LDK」「ボーイズENDガールズ」「社会の窓」と連投し、ラストナンバー「HE IS MINE」では「セックスしよう！」のコールで会場の一体感を演出してステージをあとにした。

後攻の石崎はハーモニカをひとしきり吹いたところで「シーベルト」からライブの口火を切る。続く「ファンタジックレディオ」では「君のことが好き」と絶唱し、「反抗期」では軽快なリズムに乗せてステージを飛び跳ねるなど、パワフルなステージを展開していく。「夜間飛行」から「星をつかまえて」へとつなげたあとは、客席から「ひゅーい宇宙一！」などの声援が飛んでいた。

「愛を込めて歌います」と言ってアコースティックギターの弾き語りで「おっぱい」を優しく歌い上げた石崎は、EDM調にアレンジされた「バターチキンムーンカーニバル」や、歌謡テイストの「仮装行列」など幅広い楽曲でオーディエンスを魅了。「第三惑星交響曲」では「飛びませんか」と観客を煽ってジャンプを促してフロアを揺らせ、最後は疾走感あふれる「僕だけの楽園」で締めくくった。

なお石崎はステージ上で4月24日に東京・東京キネマ倶楽部で単独公演「さよなら、東京メリーゴーランド」を開催することを発表した。現在チケットはファンクラブ会員限定で先行予約を受付中。一般発売は2月14日から。