ノーランが「ダンケルク」の撮影テクニック明かす、「意外と安いんです」

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本日8月23日、「ダンケルク」のジャパンプレミアが東京・丸の内ピカデリーにて行われ、監督のクリストファー・ノーランが出席した。

「ダンケルク」ジャパンプレミアの様子。左から山崎貴、クリストファー・ノーラン。

「ダンケルク」ジャパンプレミアの様子。左から山崎貴、クリストファー・ノーラン。

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「日本でおいしいものを食べたい」と語るクリストファー・ノーラン。

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実話をもとにした「ダンケルク」は、第2次世界大戦時、フランス・ダンケルクでドイツ軍に包囲された連合軍の兵士40万人以上を救出する撤退作戦を描いた作品。この史実を子供の頃から聞かされていたというノーランは「英国だけでなく、世界中の観客に見せたいという思いで作りました。根源的でシンプルなストーリーなので普遍性がある。世界中の皆さんに訴えかけられる作品だと思います」と本作をアピールする。

山崎貴を拍手で迎えるクリストファー・ノーラン。

山崎貴を拍手で迎えるクリストファー・ノーラン。[拡大]

「ダンケルク」ジャパンプレミアの様子。

「ダンケルク」ジャパンプレミアの様子。[拡大]

ゲストとして登壇した映画監督・山崎貴は「映画というよりは、“体験”だったと思います」「一番感じたのは、本物すげえ!ということ。僕は予算の都合でCGに頼りがちですが(笑)、『ダンケルク』は本物の船や飛行機が出てくるし、本当に沈んだり爆発している。卑怯だなあ、うらやましいなあと思いました」と作品の感想を述べる。笑顔を浮かべながらそれを聞いていたノーランは「『永遠の0』を拝見しました。予算はそこまでなかったそうですが、ものすごいものを作られていると思いました」と山崎の監督作を称賛した。

イベント中盤には、山崎からノーランへ「CGのほうが楽じゃないかと感じるときもあるのでは。どんな思いで実写にこだわっているんでしょうか?」と質問が。ノーランは「できるだけカメラに収めるというのが肝心なんです。立派なセットを作ってもカメラに収まらないからあとでCG処理するという状況は避けたい」と前置きして「経験豊かなスタッフに声をかけ、古いテクニックを使うんです。ペインティング(描き割り)をして現場の背景に置き、大勢の人がいるように見せたり。こういうのは意外と安いんです(笑)」と茶目っ気たっぷりに答え、山崎と観客を驚かせる。

クリストファー・ノーラン

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山崎貴

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また、山崎が「『ダンケルク』のあの緊張感はどこから来るんですか?」と尋ねると、「緊張感を維持するのに長けている、アルフレッド・ヒッチコックやアンリ・ジョルジュ・クルーゾーのアプローチを参考にしました」と明かすノーラン。そして「陸海空3つのストーリーラインが交錯していきますが、常にテンションが上がり続けている状態にできるよう、映画の骨組みを作りました。お客さんをなかなか休ませない映画ですので、僕の映画にしては尺が短めなんです」と真摯にコメントすると、山崎は「勉強になります!」と目を輝かせた。

「ダンケルク」は、9月9日より全国でロードショー。

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