ジョブズがアップルを去った裏側映し出す、「スティーブ・ジョブズ」緊迫シーン

アップル社の共同設立者スティーブ・ジョブズの半生をダニー・ボイルが映画化した、「スティーブ・ジョブズ」の本編映像の一部がYouTubeにて公開された。

この映像で観ることができるのは、ジョブズがアップル社を一時的に去るきっかけとなった会議シーン。Macintoshの売上不振を受け「Macは失敗だ」「高すぎた」と話す幹部たちに怒りを爆発させるジョブズに対して、当時のCEOのジョン・スカリーが「君は矛盾する指示を出し、部下を困らせ、優秀な者は社外へ流出。投資家は何も知らん。損失は億単位」と冷たく言い放つ。

スカリーを演じたジェフ・ダニエルズは、「スティーブはジョンの天才的なマーケティングの才能を高く評価していた」と語り、「ジョンは大ヒットした“ペプシ世代”のキャンペーン期間にペプシに在籍していたからね。だからジョブズは、基本的に『僕はビジョン面を、あなたは経営を』と言っていた。いわば相思相愛の関係だったんだ」と述懐する。

また、ジョブズを演じたマイケル・ファスベンダーは2人の間に決定的な違いがあったと述べ、「ジョンがスティーブをペプシの本社に連れて行ったとき、そこには、普通の社員が出入りしてはいけない豪華で贅沢な区域が設けられていた。それがスティーブを怒らせた。1つの会社の中でそういう区分けがあるのが彼には理解できなかったんだ」と説明。しかし、それでもジョブズはスカリーを尊敬していたと言い、「ジョンのスタイリッシュで趣味がいいところを、スティーブは気に入っていた。美しい物や最高のデザインを愛していた彼にとって、それは大事なことだったんだ。スティーブの中にはそういう矛盾したところがあったんだね」と語っている。

「スティーブ・ジョブズ」は2月12日より公開。なお本作は第88回アカデミー賞の主演男優賞、助演女優賞にノミネートされている。