「しんがり~山一證券 最後の聖戦」は、元読売新聞記者・清武英利のノンフィクション「しんがり 山一證券 最後の12人」を原作とする社会派ヒューマンドラマ。1997年に廃業した証券会社・山一證券で、最後まで会社にとどまり真相究明と顧客への清算業務を続けた社員たちの姿を描く。
江口が扮するのは、左遷社員が追いやられる部署である業務監理本部、通称ギョウカンに就任した梶井達彦。ともに闘う仲間として
なお今回の発表にあたり、江口、若松からコメントが届いている。
江口洋介 コメント
最初に原作を読ませていただいて、12人の社員の方々が成し遂げたことの凄さに感銘を受けました。原作者の方がこの作品はドラマ向きではないとおっしゃるように、このドラマには専門用語や事実の説明も数多く出てきます。しかし、ドラマ向きではないものを、どういう風にドラマらしくしていけばよいのか、山一證券の破綻を追ったドキュメンタリーではなく、人々の心に響く作品になるようにどうすればよいのか、スタッフと話しながら一歩ずつ制作しています。
梶井のような上司や政治家がいたら社会は変わるだろうな、という他人任せな考え方自体が違うのではないかと思います。お互いのバイブレーションや情熱をぶつけ合って、共に高めあっていく。そのことが出来たから、エリートでもなく特別でもない普通の社員たちが大企業消滅の真相究明と清算業務を成し遂げられた……そこに面白さがあるように思います。
普通の人間同士が何か言葉を交わして、会社の中で酒を飲み、上の幹部たちを助け、組織の中で人間関係を深く繋げていったからこそ、彼らは最後まで闘えたのではないかと思います。それは「人の山一」と呼ばれた山一證券には、そもそも存在していたものだと思うので、その人間味のある感じがドラマで表現できたらと思います。梶井も仲間に助けられ、ここまでたどり着いたのです。変わり者だった男が仲間と出会い、人間らしくなって、それを息子も感じ取っていくのだと思います。
梶井のように自分のことを顧みず、会社の不正を暴いていく、というのは会社愛でもあり、仕事に対しての責任、愛情、プライドがもの凄くあるように感じます。それは逆にいうと幸せなことかもしれない。それによって人は強くなると思います。不正を暴くというのは正義ではなく、情熱や愛情が人を動かしていくのだ、というのが根底にあることを感じとっていただけたらと思います。
若松節朗監督 コメント
WOWOWドラマの中にあって異質の企業集団ドラマ。特出した強いリーダーが仲間を引き連れて上層部の不正に立ち向かうシンプルな題材です。山一證券の倒産は社会に強い衝撃を与えました。その事件を借りて男たちが激しく葛藤する姿はバブル崩壊時を懐かしみ、また爽快です。知らなかったノンフィクションの醍醐味は相当に面白いです。
希望を胸に入社した会社の不正を暴くことにはかなりの勇気が必要です。自主廃業、倒産という結末が待ち構える中、“しんがり”と呼ばれた数人の仲間達にはかなりの困難がありますが、ドラマはどんどんヒートアップして面白い。
巨象に立ち向う蟻たち社員の生き様に感動していただけると思います。どうぞご期待下さい。
このドラマは江口洋介なくして語れない、そのくらい彼に演じて頂けて光栄です。
連続ドラマW「しんがり~山一證券 最後の聖戦」
WOWOWプライム 2015年9月20日(日)スタート 毎週日曜22:00~
※全6話、第1話無料放送
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