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赤松健「絶版マンガは資源」Jコミにジャンプ編集長も共鳴

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本日12月6日、東京・明治記念館にて赤松健による株式会社Jコミの設立記者会見が行われた。

Jコミは絶版になったマンガを広告入りPDFファイルとして無料公開するサービス。広告のクリック率に応じ、作者に広告料を還元する仕組みだ。11月26日よりベータテストとして「ラブひな」を期間限定で公開しており、その効果を測定している。

本日の会見には赤松のほかアニメ「ラブひな」で主人公なる役を演じた堀江由衣も出席。この1週間の集計結果速報や、今後のサービス運営方針が報道関係者と招待されたブロガー25名に向け発表され、Ustreamを使用した生中継も実施された。

会見にはまず赤松が登壇し、絶版マンガの公開を始めるに至った動機について「市場的には価値がないものとされているが、とても面白い絶版マンガがたくさん埋もれてしまっている。日本の資源である絶版マンガを救済し、マンガ文化を絶やさないようにしたい」とコメント。また広告入りPDFファイルという形式を選択した理由については「PDFファイルは汎用性が高い。読んだ人が『面白いマンガだな』と思ったら気軽に友達に広められるようにしたかった」と説明した。

「ラブひな」のダウンロード数は初日45万、公開後1週間で170万。また公開後3日間の広告クリック率は約10%を記録。想像を上回る好数値に「広告出稿を検討していただいている企業様に対するアピールポイントになると思う」と語った。広告出稿に関する問い合わせはメールにて随時受け付けているという。

今後はベータテスト第2弾として、3タイトルの配信を今月中に開始する予定。新條まゆの読み切り50ページ、梶研吾原作による樹崎聖「交通事故鑑定人 環倫一郎」全18巻、タイトルは明かされなかったが週刊少年ジャンプ(集英社)にて2007年に連載された1作品がラインナップされている。来場していた樹崎は赤松の呼びかけに応え登壇し「自分の作品が違法アップロードされていることに危機感を覚えていた。お話をいただいてすぐに、ぜひやらせてほしいと返事をしました」と参加の経緯を語った。

「ラブひな」を配信したベータテストでは広告料は無償だったが第2弾では有料広告を入れ、各作家に還元される広告料の金額をすべて公開する。赤松は週刊少年ジャンプの佐々木編集長とも会談。「佐々木編集長には、埋もれている作品に日の目が当たることを歓迎していただいている」と説明した。

そして特別ゲストとして堀江由衣が登場。「まだ新人だったのでアフレコが大変だった」などアニメ「ラブひな」の思い出話に花を咲かせ、「『ラブひな』は時代に関係なく楽しめる作品だと思うので、たくさんの人に読んでもらいたい」と読者へのメッセージを述べた。また電子機器には疎いほうだが最近iPhoneを購入したと語り、単行本と違い劣化しない電子書籍について「ずっととっておきたい作品をいい状態で手元に置いておけることは素晴らしいと思う。今後いろいろとチャレンジしてみたい」と関心を示していた。

Jコミの正式公開は2011年1月10日を予定。ベータテスト第2弾の開始日については公式ブログ「(株)Jコミの中の人」などで告知されるので、こまめにチェックしておこう。

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