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里中満智子、海外の作家にエール「マンガの舞台は世界。万国共通に人の胸を打つ」

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第9回「国際漫画賞」授賞式の様子。

第9回「国際漫画賞」授賞式の様子。

第9回「国際漫画賞」の授賞式が、本日2月26日に都内にて行われた。式には「天上の虹」などで知られ、国際漫画賞審査委員会の委員長を務める里中満智子が登壇した。

「国際漫画賞」は外務省が海外にてマンガ文化の普及に貢献する作家を、顕彰することを目的とした賞。第9回目を迎えた今年は、46の国や地域から259作品の応募が集まった。最優秀賞に選ばれたのは、イスラエルからの応募作品「The Divine 【神聖なるもの】」。式には作者のアサフ・ハヌカ、原作者のボアズ・ラヴィーの2名のほか、優秀賞に選ばれた台湾のヤオグンマオロックキャット、リー・ロンジエ、ベトナムのグエン・タン・フォンも登壇した。受賞者にはそれぞれ山田美樹外務大臣政務官から賞状が、里中からトロフィーが進呈された。

里中は「今回改めて感じたことは、やはりマンガは国境を超えるということ。地球上にはさまざまな国や地域があります。その国や地域が抱えている歴史もあれば、いろんな価値観もあります。ただマンガに表される物語性、キャラクターの気持ち、それは万国共通に人の胸を打つ。1人の作者として、1人の地球人として作品を描くとき、それはどの地域にも共通する感動が生まれるのだと思いました」と述懐。

また最優秀賞に輝いた「The Divine 【神聖なるもの】」については、「戦いを通じて人がどのように憎しみを重ねていくか。そしてどのように信頼を重ねていくか。敵を倒すだけが正義ではなく、分かり合うことが未来を作るということが伝わってきて、とても感動いたしました」と評価し、各作品についてもそれぞれ思いを述べた。

最後に里中は「『この土地だけのものではない、世界の人が見ているんだ』と、そういう意欲で描き続けていってほしい」と思いを語る。「作者がどこの国の人か、どの地域に住んでいる人かは関係ない。作品から受けるイメージ、感動、それがすべてです。だからマンガの舞台は世界です。そして過去も未来もありません」と述べ、「皆さんの作品が100年後も200年後も読み継がれるように、私たち日本人が努力できる部分があればそれを成し遂げていきたい。今後の活躍を期待しております」とコメント。続けて「私たち日本人マンガ家も、一生懸命これからも描き続けていきたいと思います。一緒にがんばりましょう」とエールを送った。

第9回「国際漫画賞」受賞結果

最優秀賞

作品名:「The Divine 【神聖なるもの】」
作者:アサフ・ハヌカ&トーメル・ハヌカ(イスラエル)
原作者名:ボアズ・ラヴィー(イスラエル)

優秀賞

作品名:「無名歌 vol.1【無名歌 vol.1】」
作者:ヤオグンマオロックキャット(台湾)

作品名:「LONG THAN TUONG【Holy Dragon Imperator】」
作者:グエン・タン・フォン(ベトナム)
原作者:グエン・カイン・ズオン(ベトナム)

作品名:「怕魚的男人【魚を恐れる男 / Ichthyophobia】」
作者:リー・ロンジエ(台湾)

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