3月28日にグランドオープンを控える東京・TOHOシネマズ 大井町に、都内のTOHOシネマズで初となる高品質シアター・Dolby Cinemaが導入される。このたび映画ナタリーは、開業前に行われた内覧会に参加。作品本来の表現を最高品質の技術で再現する同シアターの魅力に迫った。
Dolby Cinemaでは「より映画本来の色味や音響を再現したハイエンドな環境で作品に没入したい」といった鑑賞者の要望を叶えるため、Dolby独自の技術を搭載。従来の映像技術では再現しきれなかったコントラストと圧倒的な明るさの表現を体感できるDolby Visionと、まるで映画の世界にいるかのようなサウンドが楽しめるDolby Atmosによって映画の世界に没入できる。
内覧会には多くのオーディエンスが参加し、ほぼ満席となったスクリーン内でデモ映像を鑑賞。色彩の微細な表現や圧倒的な画作り、そしてサラウンドで駆け巡る音響に観客は息を呑んだ。日本国内では2018年に導入が始まり、このTOHOシネマズ 大井町で11箇所目。通常スクリーンの最高輝度が48nitsであるところ、Dolby Cinemaでは108nitsを実現でき、特に暗がりのシーンの再現性に優れているという。“黒がより黒く”表現されるのも特徴で、カメラで撮影された映像を極力そのままの状態で上映することが可能になった。またスピーカーは天井にまで張りめぐらされ、その1つひとつから個別に音を出力。より微細な音響表現も実現できる。
特にこだわりが表れたのがシアターデザインだ。観客の没入感を促すためにシンプルかつ黒を基調とした設計を心がけており、カーペットには光の反射が生じない“艶なし”の素材を使用。安全防止のステップライトはスクリーンに影響のない色調を採用している。そしてシアター入り口には映画作品の特別映像を流すAVP(オーディオビジュアルパス)が。“映画への通り道”が確保されたことで、日常を離れて作品世界へ入り込む効果が期待できる。
Dolby Japanの尾崎卓也氏は「TOHOシネマズ様には対応劇場数を増やしていくための相談をずっとさせていただいており、このたび無事に新しい劇場への導入を果たせました。TOHOシネマズ様とは3スクリーン目のDolby Cinemaになるので、これまでの経験の蓄積もあり、建設チームの方々とも話が進めやすくなってきた」と充実感をのぞかせる。すべてのDolby Cinemaで同じ映像・音響を実現することを心がけてきたと明かし、「同じ座席数でも天井の高さや通路の幅、映写室のスペースが異なっているので、同じ機材を導入する中でも場所ごとの苦労がありました」と振り返る。
Dolby Cinemaではアクションやミュージカルなど迫力ある作品を楽しめるのはもちろんだが、尾崎氏いわく、ジャンルを制限せず“どんな作品でも”楽しめるのだそう。「“Dolby Atmos”と聞くと、どうしても音がド派手に動き回っているような印象を受けがちですが、静寂のシーンでこそ真価が表れるなと。遠くで鳴る風の音など、ほかのシアターだと聞こえないような音が体感できる」と口にする。それはドルビー社が“Creator's Intention(制作者の意図)”を大切にするという心構えを持っていることの表れだという。また「最近は過去のフィルム作品をリマスターして上映することが多く、生まれ変わった作品の魅力を感じられると思います」とも伝えた。
配信サービスの台頭がある中、ラージフォーマットは映画館に観客を呼ぶ大きなポイントになっている。尾崎氏は「ドルビーの技術はシネマからホームエンタテイメントまで幅広くカバーしていますが、ドルビーの技術をベストな環境で体感できるのはDolby Cinemaです。その体験を少しでもほかの環境でも得られるように、映画館以外でもドルビー対応製品やサービスを増やしている、という感じでしょうか」と説明。「また今は推し活として同じ映画を何度も劇場鑑賞する方が多く、より“体験場所”を増やす必要性を感じています。今後は洋画・邦画問わず、Dolby Cinemaの対応作品をより増やしていきたいと思っています」と展望を語った。
なおTOHOシネマズ 大井町にはDolby Cinemaのみならず、轟音シアターやプレミアムシアターも搭載。各スクリーンの詳細は以下にまとめている。
TOHOシネマズ 大井町 計8スクリーン スペック
SCREEN1
一般席 88席 / 総座席数 90席(車椅子2席)/ スクリーンサイズ 8.9×3.7(m)
SCREEN 2(轟音シアター)
一般席 178席 / プレミアムボックスシート 6席 / 総座席数 186席(車椅子2席)/ スクリーンサイズ 11.2×4.7(m)
SCREEN 3
一般席 177席 / プレミアムボックスシート 6席 / 総座席数 185席(車椅子2席)/ スクリーンサイズ 12.0×5.0(m)
SCREEN 4(プレミアムシアター)
一般席 160席 / プレミアムボックスシート 14席 / 総座席数 176席(車椅子2席)/ スクリーンサイズ 12.0×5.0(m)
SCREEN 5
一般席 102席 / 総座席数 104席(車椅子2席)/ スクリーンサイズ 8.2×3.4(m)
SCREEN 6
一般席 124席 / 総座席数 126席(車椅子2席)/ スクリーンサイズ 10.0×4.2(m)
SCREEN 7
一般席 72席 / 総座席数 74席(車椅子2席)/ スクリーンサイズ 7.6×3.2(m)
SCREEN 8(Dolby Cinema)
一般席 252席 / プレミアムボックスシート 10席 / 総座席数 264席(車椅子2席)/ スクリーンサイズ 14.0×5.9(m)
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【内覧会レポート】TOHOシネマズ 大井町でDolby Cinemaの技術を体感、制作者の意図を大切にする設計とは
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