マギー・オファーレルの同名小説をもとにした本作では、16世紀イギリスの小さな村を舞台に、薬草に関する豊かな知識と不思議な力を持つアグネス・シェイクスピアと、劇作家として活動する夫ウィリアム、そしてその3人の子供たちの姿が描かれる。
第49回日本アカデミー賞で新人俳優賞に選出され、話題を呼んだ河内。これまでシェイクスピア原作の舞台に80作品以上出演してきた。「ハムネット」をひと足早く鑑賞した河内は「泣きましたねえ……。途中から最後までずっと泣いていました。僕は10回以上『ハムレット』に出ていて、いろんな役をやりまして、『ハムレット』への思い入れもありましたし、どんな経緯で『ハムレット』が描かれたというのはなんとなくわかっていたことなんですが、ここまで明確に描かれると……。観ていて、いてもたってもいられなくなって、とめどなく涙が流れてきました。ここまでの体験は初めてでした」と感想を伝える。
本作で主演を務めたバックリーは、第98回アカデミー賞で主演女優賞に輝いた。彼女の演技について河内は「僕が語れるようなもんじゃないですね(笑)。あまりにすごすぎて……」と謙遜しつつ、「本当に生きた人物を演じていました。『ああ、そうか。この奥さんがいて、シェイクスピアがいたんだな』と感じました」と称賛する。またメスカルが演じたウィリアムに関しては「ここまでリアルなシェイクスピアを見たのは初めてで、『こういう人だったんだろうな』と思ったし、間違いなく言えるのは、誰よりも愛の強い人だったんだろうということです」と口にした。
河内は「(「ハムネット」では)心の深淵、人間の中にある宇宙みたいなものが描かれていて、まさにそれがシェイクスピアの根源なんだなというのがよくわかりました」と言及。また彼は「特徴的なところとして、いろんな“声”が聞こえてくるんですね。大自然の音もそうだし、しゃべってないときの人物たちの心の声がすごく聞こえてきて、こんなに豊かな沈黙はないなと感じました」と続ける。シェイクスピア作品の魅力については「こんなに突き落されることもないし、こんなに有頂天にさせてくれる戯曲もないと思います」と述べ、「『もう二度とやりたくない!』と思うくらい、あまりにしんどいけど、ちょっと経つとまたやりたくなるんです。その“謎”なところがやめられない原因だと思います」と明かした。
最後に河内は「この映画は、絶対に劇場で観たほうがいいです」とアピール。「劇場の閉ざされた空間で集中して、真っ暗な中で観ると、いろんな音、ほかの劇場にはない音もいっぱい聞こえてきます。それは劇場でしか体験できないし、僕もこんなに没入したことがなくて、最終的に魂がバーッと持って行かれて、終わったあとは空っぽの世界にストーンと落されたみたいな稀有な体験をさせてもらいました」と語った。
「ハムネット」は4月10日より全国で公開。
映画「ハムネット」予告編
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【イベントレポート】“シェイクスピア俳優”の河内大和が「ハムネット」に涙「ここまでの体験は初めて」
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