物語の主人公は、順風満帆な俳優人生を歩む70歳の映画スター・南条弘(なんじょうひろし)。芸術映画でも数々の映画賞を総なめするまでに至ったが、心の奥底では「アクション映画をやりたい」という思いが。俳優仲間からは「芸術映画なんかやって、必死に今の時代についていっている感じが痛々しい」と揶揄され、フラストレーションをためていた。そんな矢先、仲間が映画の撮影前にバイク事故を起こし、同世代の親しい俳優としてメディアからコメントを求められた南条は「映画と現実は違います。適当に仕事をしているようでは『老害』になってしまう。やるべきことにしっかり向き合う……歳を取ったら、それが車やバイクの運転なんかよりずっと大事なこと」と“仕返し”のように発言。そして意図せず世間から喝采を浴びたことで、一人歩きした世論はいつしか拡大解釈されるように。ついには「で、南条さんはいつ“免許返納”するんですか?」という声まで上がるようになる。
まだまだ車やバイクに乗ってアクションをやりたい南条役で舘が出演。監督を「身代わり忠臣蔵」「言えない秘密」の
舘は1994年の映画「
映画「免許返納⁉」特報
舘ひろし コメント
初めにお話をいただいた際、目に飛び込んできたタイトルが「免許返納!」で、驚きました。
かつて、映画「免許がない!」で、教習所に通う俳優・南条弘というコミカルなキャラクターを演じてから、気づけば約30年の歳月が流れました。
そして、今、同じ“免許”をめぐる物語が、今度は「免許返納!?」という形で巡ってきました。
これは、私の俳優として歩んできた人生を象徴しているかのようで、運命めいたものを感じました。
脚本家・林さんが紡いだ軽やかで味わい深い脚本を元に、監督、プロデューサーと打ち合わせを重ね、次々とアイデアが湧き上がり、脚本の世界が広がっていきました。
劇中では、真っ赤なフェラーリに、「あぶない刑事」でもお馴染みのハーレーやレパードも登場し、カーアクションもあります。笑って泣ける、世代を問わず楽しんでいただける作品となっております。スクリーンで楽しんでいただけましたら幸いです。
河合勇人 コメント
舘ひろしさん主演の映画を一緒に撮りませんか──その一言をプロデューサーから聞いた瞬間、身体が震えました。中学2年のあの日、友達と買ったEPレコード「泣かないで」。あの歌声と存在感に胸を撃ち抜かれ、【舘ひろし】という名前は僕の中で“永遠のヒーロー”になりました。その人と映画を撮れる。そんな奇跡みたいな話が、この歳になって本当に来るとは思っていませんでした。
ただ、テーマは“免許返納”。重たい社会問題と向き合いながら、舘さんの魅力と作品の熱量をどう両立させるか──正直、怖かった。でも、現場に立った舘さんは、僕の不安を一瞬で吹き飛ばしました。台本の「てにをは」まで徹底的に読み込み、毎朝のように驚くようなアイデアを投げかけ、こちらの想像を軽々と飛び越えてくる。
現場で「これが舘ひろしだ」と、何度心の中で叫んだことか。
劇中には、ハーレーに乗ってショットガンをぶっ放したり、往年の名曲をカラオケで歌ったり、憧れ続けた“あの舘ひろし”の瞬間を、遠慮なく、全力で詰め込みました。
それが“免許返納”というテーマとどう交差するのか──
その答えは、この映画の中にあります!
天野和人(プロデューサー)コメント
「舘ひろしで免許返納をテーマにコメディをやりませんか?」と事務所から提案を受けた時、これだ!と思いました。ハーレーとショットガンが代名詞の舘ひろしが免許を取り上げられたらいつものダンディーがどのように崩れるのか……。河合監督の演出で、「誰も見たことのない舘ひろし」を堪能してもらったうえで、免許返納という社会の動きを優しく考える一助になるのではないか、と考えました。結果は、中身を見ていただければ分かります!
舘ひろしの映画作品
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ななし虫 @NonameInsect
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