映画監督・菅原浩志が死去、「ぼくらの七日間戦争」「カムイのうた」など手がける

「ぼくらの七日間戦争」などで知られる映画監督・脚本家・プロデューサーの菅原浩志が、11月12日に膵臓がんのため70歳で死去した。菅原が代表を務める映画会社・シネボイスが本日12月1日に発表した。

1955年に北海道で生まれた菅原は、米国カリフォルニア大学ロサンゼルス校（UCLA）で映画製作・演出を学んだ。帰国後、1988年に「ぼくらの七日間戦争」で監督デビュー（※「菅原比呂志」名義）。同作で女優デビューを果たした宮沢りえは、第12回日本アカデミー賞で新人俳優賞に輝いた。

その後も、安室奈美恵が出演した「That'sカンニング！ 史上最大の作戦？」や人気ゲームを実写化した「ときめきメモリアル」、人間の営みや成長を描いた「ほたるの星」「早咲きの花」「写真甲子園 0.5秒の夏」など多彩なジャンルの作品を発表。映画を通じて教育、地域活性化、文化振興にも大きく貢献してきた。遺作となった2023年製作「カムイのうた」は、アイヌ文化への深い敬意を込め、未来へ文化を継承するという菅原の願いが結実した作品となった。

シネボイスは「生前に賜りました皆様からのご厚情に深く感謝申し上げるとともに、ここに故人への追悼の意を表させていただきます」とつづっている。なお、葬儀は故人の遺志により近親者のみですでに執り行われた。