土井敏邦の新作ドキュメンタリー公開、クーデターに抗議する在日ミャンマー人を追う

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映像ジャーナリストの土井敏邦が監督を務めたドキュメンタリー映画「在日ミャンマー人-わたしたちの自由-」が、2026年1月30日より東京・アップリンク吉祥寺、2月14日より東京・K's cinemaほか全国で順次公開される。

「在日ミャンマー人-わたしたちの自由-」メインビジュアル

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本作は、2012年製作の映画「異国に生きる 日本の中のビルマ人」の続編。2021年2月1日、ミャンマー国軍によるクーデターが起き、ミンアンフライン総司令官が国家指導者の地位に就く。国軍は2020年の総選挙を無効とし非常事態宣言を布告すると、国民民主連盟(NLD)政権の指導者アウンサンスーチーらを拘束した。このクーデターに対し、国民は抗議デモで激しく抵抗。日本でもクーデター直後から、多くの在日ミャンマー人たちが抗議デモに駆けつけた。本作の第1部では、デモに参加した若者たちの本音や、前作に登場したチョウのその後に迫る。第2部では避難した子供たちが通う学校の支援をする在日ミャンマー女性、第3部では日本ミャンマー協会にカメラが向けられた。

「在日ミャンマー人-わたしたちの自由-」場面写真

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「在日ミャンマー人-わたしたちの自由-」場面写真

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土井は「必死に軍事政権の打倒を訴える彼らの姿は、私たち日本人に『祖国とは何か』『自由とは何か』そして『民主主義とはなにか』を問いかけている。さらに軍事政権と深いつながりを持つ日本は、『他人事』と遠望していていいのかという問いを彼らから突き付けてられている」とコメントしている。

「在日ミャンマー人-わたしたちの自由-」場面写真

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土井敏邦 コメント

2021年2月、1人の軍司令官の権力欲のために、やっと歩み始めた「ミャンマーの民主化」が踏みにじられたとき、すでに「自由」を体験した若い在日ミャンマー人たちは抗議に立ち上がった。必死に軍事政権の打倒を訴える彼らの姿は、私たち日本人に「祖国とは何か」「自由とは何か」そして「民主主義とはなにか」を問いかけている。さらに軍事政権と深いつながりを持つ日本は、「他人事」と遠望していていいのかという問いを彼らから突き付けてられている。
取材開始から10年、紆余曲折を経て、やっとこの映画は完成した。私のライフワークである“パレスチナ”と“フクシマ”のドキュメンタリー映画作りと同時進行しながらの作業であった。しかし3つの映画作りを進める中で、これらの課題には、それらを貫く普遍的なテーマがあることに私は気づいた。それは「人間が“人間らしく生きる”とはどういうことなのか、そのためには、何が必要なのか」という問いである。3つのテーマの映画作りは、私にとってその答えを探し求めて暗中模索する営為なのかもしれない。

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©DOI Toshikuni

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