映画「
「おいしい給食」は給食マニアの中学教師・甘利田と生徒が、どちらが給食をおいしく食べられるかという“うまそげ”対決を繰り広げるシリーズ。劇場版4作目となる本作では、甘利田と彼のライバル・粒来ケンら中学3年生が、青森と岩手に2泊3日の修学旅行へ向かうさまが描かれる。給食のために学校に来ていると言っても過言ではない甘利田役を市原が担い、ドラマのシーズン1で甘利田の同僚だった御園ひとみ役で武田、体育教師・木戸四郎役で栄信、校長・坂爪勲役で小堺が出演。粒来役の田澤泰粋は“本当の”修学旅行中のため欠席した。
10月24日に封切られた同作は、シリーズ初の週末動員ランキングトップ10入りを果たし、観客動員数14万人を突破。市原は「(シリーズが開始した)6年前から夢を見させていただいております。手探りの中で始まった小さな作品がここまで育ったのは、お客様のお気持ちによるもの」と感慨深げにコメント。現在は全国を回りながら舞台挨拶を行っており、今回が58回目。「3分の2が終わったくらいでしょうか。何をやっても(感謝の気持ちを伝えるには)物足りないです。お客様から拍手や笑顔をいただき、中には涙を見せてくださる方も。その姿からエンタテインメントの根源や役者の醍醐味、かけがえのないものを学ばせていただいております。これ以上ない感謝を申し上げます」と頭を下げた。
東北の舞台挨拶に参加した武田も「地元である福島の方を含め、愛があふれるファンの方が多いんだなとすごく感じました。」とにっこり。栄信は「これまでは男性しか観ないような、バイオレンスな役を演じることが多く……」と切り出し、「この作品は子供たちからお年寄りまで楽しめる作品で、いろいろな人から感想をいただけるのがとても新鮮」と吐露する。小堺は「歩いていると『校長先生!』と声を掛けられます。正面からではなく、通りすがりにボソッと」と話し、「ラジオを一緒にやっている関根勤さんが『小堺くんが校長を演じるようになったんだね。僕は教頭をやりたい』と言ってました(笑)」と報告した。
続いてSNSで寄せられた質問に答えるコーナーが。「せんべい汁を食べるシーンは本当に熱々のまま食べた?」と聞かれると、栄信は「燃料を変えながら温度をキープしていただいていました」と回答。市原は「長回しの撮影で、甘利田に憑依するとだんだん何をやっているのかわからなくなってくるんです。気づいたら熱々のままいただいていて、椅子から転げ落ちていた」と述懐する。
甘利田が“ゼロ距離”で周囲の人物と接する場面の印象を問われると、市原は武田に「シーズン1から(距離が)近くてすみません……」と謝罪し、「昭和という時代の象徴を演出したかったんです。時に厳しく、時に優しいチャーミングな姿を見せながら、人間愛にあふれた思いを表現した」と説明。武田は「最初は驚きましたけど、もう慣れました(笑)」と応じ、「シーズン1に甘利田先生がクッキーとかお菓子をいっぱい食べるシーンがあり、撮影時に笑いが止まらなくなってしまって(笑)」と報告する。市原は照れつつも「校長室のシーンですよね? 口にたくさん入れたらモゴモゴとしゃべれなくなってしまって……監督も笑ってNGになりました」と思い返す。さらに小堺は「テストで段取りを決めず、芝居のときに起きたことを“千本ノック”のように拾っていく」と現場の様子を伝えたあと、「市原さんが花粉症になったとき、本番中に鼻水が出ていたんですが、次の瞬間にはなくなっていた。『消えた! 今すすったんだ!』と思いました」と市原のプロ根性について証言。市原は「だんだんと垂れてきてしまって……」と恐縮していた。
「こんな給食があったらいいな」にトークテーマが移ると、武田は「アジアの料理とかタイ料理、カオマンガイとかいいんじゃないですか?」と提案。栄信も「まったく一緒のことを思っていた!トムヤムクンとか、子供たちが世界を知るきっかけになりますよね」と同意する。市原は「僕はとにかくじゃんけんがしたいので、それ専用のデザートが欲しいです。『学校に行くとじゃんけんができるぞ!』という楽しさを伝えたい」と希望を寄せた。
イベントの終盤には忍川中学校の校歌が流れる中、生徒役キャストが次々とステージへ。世戸口望役の高松咲希は「今日は爪痕を残しに来ました!」、峯岸マルコ役の田口ハンターは「作品を通して、少しでも心に残る時間が作れればうれしいです」と挨拶する。さらに浅葉浩二役の石澤柊斗が「今日は僕の17歳の誕生日なんです!」と言うと、みんなで「ハッピーバースデートゥーユー」を歌唱し祝福する一幕も。「市原さんに憧れてバイクの免許を取りました」「撮影はわたしにとって大切な思い出」「ずっと笑っていられる最高の作品」「甘利田先生の生徒になれてとても幸せ」などと口にする生徒たち1人ひとりを、市原は“甘利田の目”でじっくりと見守る。
最後に丸本米子役の藤戸野絵が市原に寄せ書きをプレゼントすると、市原は「すごくうれしいです」と目を細め「主役は子供たちだと思っています。みんなが現場に行きたくなるような、芝居が好きになるような環境作りを第一に心掛けていました。皆さんの幸せが僕の幸せです。本当にありがとう」と感謝を述べた。
「おいしい給食 炎の修学旅行」は全国で公開中。
映画ナタリー @eiga_natalie
「おいしい給食」舞台挨拶に生徒役キャストが大集合、市原隼人「皆さんの幸せが僕の幸せ」
▼武田玲奈、栄信、小堺一機も登壇!写真たっぷり舞台挨拶レポートはこちら🍽️
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