背筋の同名小説を実写化した本作は、とあるオカルト雑誌の編集長が行方不明になったことをきっかけに、“近畿地方のある場所”にまつわる怪現象の数々に迫っていくホラー。菅野がオカルトライターの瀬野千紘、赤楚が編集者の小沢悠生を演じている。舞台挨拶には監督の
菅野は映画を観終わったばかりの観客を前に「観るのにすごくパワーのいる映画なので、ちょっとぐったりされてるかなと思ったんですけれど、皆さんと顔を合わせて、この時間を共有できることうれしく思います」と挨拶。「ホラー映画がすごく好きで、演じるうえでもほかのジャンルではできない表現ができる。今回は久しぶりのホラー作品で、赤楚さんと白石監督とご一緒できて本当に幸運でした」と喜びを噛み締めた。
MCから「たぶん皆さん、菅野さんのことがちょっと怖くなってると思うんですよ」と振られると、菅野は「あ、そう? ハハハハ!」と高笑い。会場の空気を察したのか、菅野は突然「へーい、へいへいへーいへい」と「学園天国」のリズムでコール&レスポンスを始め、観客から声が返ってくると「大丈夫だ!」と安心した様子で呼びかけていた。
「現場でもすごいエネルギーを使うシーンが多かった」と撮影を振り返る赤楚。劇中には小沢が呪われるシーンもあり、「呪われたことがないから、どうやって演じようかというのが、この作品で一番悩んだポイントでもありました。でも、監督が見本を示してくださって、バチっとイメージできました」と明かす。“人間にはできない動き”を披露しているそうで、本人も「どうやってたんですかね。本当に呪われてたんだと思います」と不思議な様子だ。
菅野は「今までに見たことがない赤楚さん。それだけでもこの映画の価値がある」と太鼓判を押し、白石も「ご自分のイメージのこととか何も考えずに、もう思いっきり、ここまでやっていただけるんだと思って、本当にうれしい限りでした」と称賛した。
同じように随所で振り切った演技を見せている菅野は「(瀬野は)自分の目的のために荒ぶる」「躊躇はカメラに映ると思うので、振り切るというか、フルスイング! もう大谷翔平!みたいにやる」と身振り手振りを交えて述懐。「こういった演技でないと瞬発力が養われない部分もあるので、そういった意味ですごく勉強になる現場でした」と続けた。
舞台挨拶では菅野と赤楚が映画を観ていて一番怖かったシーンをジェスチャーで表現。さらに、暑い夏に「もう少し客席を冷やしたい」ということで、それぞれが考えてきた怖い話も披露した。赤楚は小学生の頃に育てていた芋虫が蝶でなく、自分の嫌いな蛾に孵化したときのことを怪談風に述懐。菅野は「ここ数日、家から生臭い匂いがするんです」と切り出し、「よからぬ何かが来たのかなと思っていたら、この酷暑で排水溝の水がなくなって、下水の匂いが部屋にきていただけでした」と笑い混じりに話した。
最後に、菅野は「本当に怖い作品に仕上がりました。背筋を涼しくして暑い夏を乗り切っていただける作品になったかなと思います」とアピール。さらに「余談なんですけど、この映画のホームページ、丑三つ時にご覧いただくと何かがあります」と伝えた。赤楚は「皆様に恐怖をお届けするのはなかなかできないので、本当に貴重な経験ができて改めて感謝の気持ちでいっぱい」と充実した表情で語る。白石は「一度観ると、最初に遡るとどうだったのか?という気持ちになる映画になっております。二度三度と楽しんでいただけたら」と呼びかけ、イベントを締めくくった。
映画「近畿地方のある場所について」最終予告
関連記事
菅野美穂の映画作品
関連商品
tAk @mifu75
荒ぶる菅野美穂、呪われた赤楚衛二「近畿地方のある場所について」の振り切った演技を回想(写真16枚) https://t.co/aG0pGEFCTz