イメージフォーラム・フェスティバルに過去最多の応募、コンペ作品のノミネート発表

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今年で39回目の開催を迎える映像アートの祭典「イメージフォーラム・フェスティバル2025」。このたびコンペティションのノミネート作品と最終審査員が発表され、ミュージシャン・近田春夫のイラストをフィーチャーしたメインビジュアルも到着した。

「イメージフォーラム・フェスティバル2025」メインビジュアル

「イメージフォーラム・フェスティバル2025」メインビジュアル

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公募部門「東アジア・エクスペリメンタル・コンペティション」は、日本、韓国、中国、香港、マカオ、台湾の作品が対象。今回は同地域出身または居住の映像作家から過去最多となる530作品の応募があり、1次・2次審査を経て20作品が選出された。

「普通の生活」場面カット

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「ジョーカーの目」場面写真

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第75回ベルリン国際映画祭の短編部門で銀熊賞(審査員賞)に輝いた水尻自子の監督作「普通の生活」をはじめとするインディペンデントアニメーションの作品群や、東アジア各地域の近代史をパーソナルな視点で問い直すドキュメンタリーなどがラインナップされている。一覧は以下の通り。

「裏切者」場面写真

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映画祭ディレクターの門脇健路は「期待するのは映像表現の新しい地平を切り拓く作品」と述べつつ、「今回のノミネート作品もアイデンティティの問題や東アジアの歴史、物語の実験などテーマは多様ですが、いずれも観客のみなさんの心をゆさぶり、共感を呼ぶ、“個人からのまなざし”の魅力に満ちています」と語っている。

五十嵐耕平 ©2025 久田路

五十嵐耕平 ©2025 久田路[拡大]

最終審査員には「SUPER HAPPY FOREVER」で知られる映画監督の五十嵐耕平、インドネシアのキュレーターであるブンガ・シアギアン、「活動絵画」を制作する映像作家・アニメーターのモンノカヅエが名を連ねた。入賞の6作品は東京会場の最終日である10月3日に発表される予定だ。

「イメージフォーラム・フェスティバル2025」は9月27日から10月3日まで東京のシアター・イメージフォーラムで開催。京都・出町座、愛知のナゴヤキネマ・ノイも巡回する。なお招待作品のプログラムは後日発表される。

「イメージフォーラム・フェスティバル2025〈映画と言葉 近く遠く〉」開催概要

東京都 シアター・イメージフォーラム 2025年9月27日(土)~10月3日(金)
京都府 出町座
愛知県 ナゴヤキネマ・ノイ
※京都・愛知の会期は後日発表

「東アジア・エクスペリメンタル・コンペティション」ノミネート作品

  • 裏切者(監督:施聖雪 / 中国・日本)
  • 分身考(監督:ワン・モーウェン / 中国)
  • 昌慶(監督:イ・ジャンウク / 韓国)
  • カラス(監督:野坂睦斗 / 日本)
  • 台風(監督:MT / 香港)
  • dipolar bipolar(監督:リ・ゼンカイ / 中国)
  • ジョーカーの目(監督:ラウ・ゲンユー / マカオ)
  • Goodbye Waves(監督:ヨウ・ズイカン / 日本)
  • 敵意ある風景(監督:ジャン・ハンウェ / 中国・ドイツ)
  • バンコクでゴーストになる方法(監督:ジャオ・ジン / 中国)
  • 母、長く赤い夜(監督:若林みちる / 日本)
  • 私の横たわる内臓(監督:副島しのぶ / 日本)
  • 普通の生活(監督:水尻自子 / 日本)
  • 物語はまた刻まれる(監督:レイ・レイ / 中国)
  • 初めの写真(監督:ジェス・ラウ・ツィンワ / 香港)
  • ゴブリン・プレイ(監督:ユ・チェ / 韓国)
  • 正しいの反対は左(監督:ヨンハ・ジェームズ・ファン / 韓国・日本)
  • 炭鉱奇譚(監督:ソン・チェンイン、フー・チンヤ / 台湾)
  • トランス(監督:女尼子 / 中国・日本)
  • 霞始めてたなびく(監督:山中千尋 / 日本)

※英題のアルファベット順に記載
※国・地域名が2つ表記されているものは作者の(出身地・居住地)を現す

門脇健路(ディレクター)コメント

本コンペティションでは、個人制作を中心とした映画・映像作品を対象として、東アジア地域の新たな才能の発掘や、優れた新作の紹介に努めています。期待するのは映像表現の新しい地平を切り拓く作品です。また、例え荒削りであっても、独創性と可能性を重視します。しかもそれは難解と同義ではありません。今回のノミネート作品もアイデンティティの問題や東アジアの歴史、物語の実験などテーマは多様ですが、いずれも観客のみなさんの心をゆさぶり、共感を呼ぶ、“個人からのまなざし”の魅力に満ちています。

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