「さよなら 丸の内TOEI」の一環として上映される映画「
「バトル・ロワイアル」は、少年犯罪に業を煮やした大人たちによって“BR法”と呼ばれる教育改革法が制定された日本が舞台のバイオレンスアクション。全国の中学校から無作為に選ばれた1クラスが、無人島で最後の1人になるまで殺し合いを繰り広げるさまが描かれる。藤原が主人公の七原秋也を演じた。
藤原は「深作欣二監督に映画の厳しさや楽しさを教えてもらいました。僕にとっては青春の1ページのような作品で、人生の新たなスタートとなった映画をこうして多くの人に観てもらえるのがうれしい」と挨拶。深作健太は「初めて舞台挨拶に立たせていただいたのが丸の内TOEI。25年間、あっという間でした」と思いを馳せた。
2000年に封切られた「バトル・ロワイアル」は、“問題作”として公開前から社会現象になった。藤原は当時を「僕らは子供でしたから『大人たちが騒いでいるな』と別世界にいるようでした」と回想する。深作健太は「いい宣伝になったなと思いまして、東映の仕込みかと(笑)」とジョークを飛ばし、「東映さんはヤクザ映画やアナーキーな映画でがんばってきた会社ですから、逆境も全部メリットに変えていく。リスクある作品を一丸となって盛り上げてくれたことを今でも覚えています」と笑顔を見せた。
現場の雰囲気について聞かれると、藤原はクランクイン前に生徒役の全員が撮影所に集まったと打ち明け、「まずランニングから始まって、筋トレとアクション練習。『なんでこんなに大変なの?』と思ったら、撮影ではもっと大変だった(笑)。でも監督は全員の役名を呼び間違えることなく記憶していて、1人ひとりと向き合ってくれる温かい現場でした」と述懐。アクションシーンの大半は自ら演じたそうで「まだ映画というものを理解していなかったので『そういうものなんだ』と思っていました。だから別の現場に行くと『深作組にいたんだったらこれくらい軽いだろ』と言われることもありましたね」と振り返り、深作健太から「でも現場では竜也くんが直訴していましたよ(笑)」とツッコまれる一幕もあった。
深作欣二の演出に話題が移ると、藤原は「褒められるときもあれば、『君の今の感情で芝居を続けても客は付いて来ない』と言われることも」と話し、数mmの感情のぶれ方を指摘されたと思い返す。「リハーサルが多く、なかなか本番が始まらなかったと聞いてますが……」と笠井が切り出すと、深作健太は「だから予算もスケジュールもどんどん打ち破っていく(笑)。がんを患っていたので、僕は最後に千葉真一さんや菅原文太さんなど、大人の役者さんたちとタッグを組んだ作品を作ってほしいと思っていたのですが、親父はずっと竜也くんをはじめ、若い役者と一緒にやることを望んでいた。それが深作欣二監督の生き方だったのだなと思います」と言葉に力を込めた。
現場でのエピソードに話が及ぶと、深作健太はセリフ回しに関して「現場ではみんなに合わせてけっこう変えました」と言及。「撮影ではカンペが常に貼られているという話もありましたが?」と笠井が問いかけると、「竜也くんは本当にセリフ覚えがいいので、そんなことはまったくなかった。でも今選挙活動中のあの方はセリフ覚えが“あれ”でして……」とキャストの山本太郎に触れ、観客を沸かせる。さらに物語に登場する教師キタノの絵は演じたビートたけし自ら描いたもので、本人から「別ギャラだから」と言われたというエピソードも飛び出した。
劇中で七原と行動する女子生徒・中川典子を演じたのは、当時15歳の前田亜季。「ずっと(現場で)一緒にいました」と懐かしむ藤原は「そのあとも共演するたびに時間の流れを感じるというか、まさに“戦友”という感じです」とコメント。2人で挑んだ無人島の洞窟のシーンに触れると、藤原は「あっちでも岩が崩れて、こっちでも……。よくここで撮影するな、と。今だと考えられないですよ」と発言する。「そして撮影が進むにつれて、島からキャストがどんどん去っていくんですよね」と笠井が目線を送ると、深作健太は「だから親父がNGを出すんですよ。別れたくないから(笑)」と証言し、「事務所に出掛けて、42人の生徒役を深作欣二が1人ひとり選んでいったんです。一番最初に竜也くん、亜季ちゃんと出会えたのがうれしかった」と語った。
最後に藤原は「俳優人生にとってこの作品は宝物。若い頃から深作組に参加させていただいた経験はずっと財産として残っています。もっとご一緒したかったという気持ちもありますね」と口にする。深作健太は「幼少期、東映で親父が打ち合わせしているときにこの劇場で終わるのを待っていて、『東映まんがまつり』を観ていました。そういった思い出深い劇場がなくなってしまうのは寂しいですが、この風景を目に焼き付けて、また東映の皆さんとお仕事ができたらと思っています。親父も今日、ここで喜んでいると思います」と真摯に伝えた。
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