2005年に製作された本作は、三木による2作目の長編映画。公開時、独特なゆるいテンポとオフビートな笑いで“脱力系”映画として人気を博した。韓国で公開された際には、鑑賞したイ・ビョンホンが三木作品への出演を希望したというエピソードも残っている。
本作の主人公は、主婦の片倉スズメ。単調な毎日を送っていた彼女は偶然見つけた募集広告に応募し、スパイとして採用される。“目立つことはせず平凡に過ごす”というミッションをこなす中、別視点で物事を考える毎日を新鮮に感じ始めるスズメ。しかし彼女は次第に変な人々に巻き込まれ、人目を引く存在になっていくのだった。
スズメを当時19歳だった上野が演じ、自由奔放な性格をしたスズメの幼なじみ・クジャクに
三木聡 コメント
初公開は2005年と言うから、もう20年もの年月が通り過ぎている。
主演の上野さんも撮影当時は恐らく19歳、妙な監督の妙な現場に放り込まれて、戸惑いつつも素敵なお芝居をしてくれました。
同じ日、同じ時間、同じ病院で生まれた二人の奇妙な物語。
あの当時、テアトル新宿のスクリーンで御覧頂いた人達(イ・ビョンホンさん、新宿のタイガーマスクさん…ほか)皆さんの20年はどんな感じでした? そして、今回初めて御覧になる皆さんはどんな風に思われるのでしょうか? 20年近くを経てまた、スクリーンに登場する本作は幸せな作品だと思う次第……なんちて。
上野樹里 コメント
当時まだ10代の私は何も分からず演じた記憶があります。
20年経っての再公開とのことで見返しましたが、今見ても正解が分かりません。
いや、分かる人には分かるんでしょうね。
でも分からないからこそ魅力的なのかも。
不思議でかわいい映画です。
三木監督が現場でゲラゲラ笑ってたから、
そんなふうに仕事ができたら幸せだなぁと
今になって思います。
岩松了 コメント
三木監督のこの愛らしい作品! 祝、20年ぶりの公開!
全編に初々しさが溢れてますね。初めて出来上がりの映画を観た時、
〈スパイ募集〉の貼り紙をスズメはこんな風に見つけるんだ!
と嬉しい気持ちになった記憶があります。
ふせえり コメント
20年ぶりに、この作品を、上映出来るなんて、嬉しいです。
タイトルの亀って、意外と速いんだ。そうなんだ。そんな亀の事なんて、考えた事なかったし‥。でも、つまらない日常でも、亀、速いって分かったら、ちょっと、人生、面白くなるかもね。当時、そんな気持ちで、撮影に参加した事を思い出します。
それから、何年か後に、別の作品で、韓国の俳優と共演した時、彼の通訳(韓国人)の方から、「亀速」が韓国で上映されたと聞きました。
「面白かった。スパイがリアルで」
え? スパイがリアル? そこ?
「韓国では、スパイが身近にいる」って。商店のおじさん、おばさん夫婦が、ある日、突然居なくなる。「あー、あの夫婦、スパイだったんだって噂します。だから、あの映画の感じなんです。笑いました。普通すぎて。」との感想。
ほーほー。国が違うと、そういう見方もあるんだ。
やっぱ、亀、面白いな。
西森路代 @mijiyooon
これ!一時期、韓国の俳優さんが好きな映画としてよく挙げてた!!!たぶん当時の『のだめ』人気と関係あると思う。 https://t.co/evNL8QP6Fe