女子大生が殺人鬼と決死の戦いに挑むフレンチホラー「ハイテンション」4K版で公開

5

68

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 16 40
  • 12 シェア

「ピラニア3D」「クロール ―凶暴領域―」で知られるアレクサンドル・アジャが2003年に発表した映画「ハイテンション」。同作の4K版が6月6日より東京・新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国で順次公開される。

「ハイテンション 4K」ポスタービジュアル

「ハイテンション 4K」ポスタービジュアル

大きなサイズで見る(全6件)

「ハイテンション 4K」場面写真

「ハイテンション 4K」場面写真[拡大]

本作は友人の家で惨劇に遭遇した女子大生が、殺人鬼によってさらわれた友人を救出するため決死の戦いに挑むホラー。「屋敷女」「マーターズ」など、その後に続くフレンチホラーの流れを決定付けた重要作品として知られ、「スパニッシュ・アパートメント」のセシル・ドゥ・フランスが主演を務めた。

「ハイテンション 4K」場面写真

「ハイテンション 4K」場面写真[拡大]

このたび製作から22年ぶりの劇場公開が決定。角材を手に持つマリーが「ぶっ殺してでも、あんたを助ける。」と言い放つビジュアルも到着した。配給はキングレコードが担当する。

「ハイテンション 4K」場面写真

「ハイテンション 4K」場面写真[拡大]

映画評論家・映画監督の小林真里は推薦文を寄稿。本作の魅力を「エクストリームなゴア描写と意表を突くツイストを含むスラッシャーに、ダークなサイコロジカルホラー、時に繊細で屈折したラヴストーリーをも融合した、フランス人特有の感性が込められた濃厚な組み合わせが独創的な『ハイテンション』は、20年以上経った今も決して色褪せることがない」とつづっている。全文は以下の通り。

※「VENUS/ヴィーナス」はR15+指定作品

小林真里(映画評論家・映画監督)推薦文

21世紀エクストリーム・ホラーのパイオニア「ハイテンション 4K」がついに映画館に襲来!
2000年代初頭、ホラー不毛の地フランスで突如勃発したニューウェイブ・オブ・フレンチホラー・ムーブメントの先陣を切り、フランス発のホラー映画を世界的に認知させる大きなきっかけとなった記念碑的作品が、アレクサンドル・アジャ監督の長編2作目「ハイテンション」(03)だ。

同胞の「屋敷女」(07)や「マーターズ」(08)のみならず、ジェームズ・ワン監督の「ソウ」(04)やイーライ・ロス監督の「ホステル」(05)といった、ホラーファンの誰もが知る2000年代を代表するハリウッドのエクストリームなホラーよりもいち早く、この衝撃作が誕生していた意味も極めて大きい。若い女性が主人公のエクストリームなゴア描写と意表を突くツイストを含むスラッシャーに、ダークなサイコロジカルホラー、時に繊細で屈折したラヴストーリーをも融合した、フランス人特有の感性が込められた濃厚な組み合わせが独創的な「ハイテンション」は、20年以上経った今も決して色褪せることがない。

近年ジュリア・デュクルノー監督の「TITANE/チタン」(21)がカンヌ国際映画祭でパルムドールに輝き、コラリー・ファルジャ監督のボディ・ホラー「サブスタンス」(24)がアカデミー賞で作品賞を含む5部門にノミネートされるなど、フランス人監督によるホラーの隆盛が顕著だが、その源流にあるのが「ハイテンション」なのだ。また同作のシニシズムと虚無的なエンディングは後世のホラーに脈々と受け継がれているが、その代表的作品がアリ・アスター監督の「ミッドサマー」(19)であり、オズ・パーキンス監督の大ヒット作「ロングレッグス」(24)だろう。

そう考えるとこの2025年は、「ハイテンション」を再訪、もしくは初体験するのに絶好のタイミングではなかろうか? 映画館の大スクリーンで洗練された4Kバージョンを観られるこの機会を、決して見逃すな!

この記事の画像(全6件)

©2003 ALEXANDRE FILMS / EUROPACORP

読者の反応

  • 5

tAk @mifu75

女子大生が殺人鬼と決死の戦いに挑むフレンチホラー「ハイテンション」4K版で公開 https://t.co/PubM7jTPTR

コメントを読む(5件)

リンク

あなたにおすすめの記事

このページは株式会社ナターシャの映画ナタリー編集部が作成・配信しています。 ハイテンション / アレクサンドル・アジャ / セシル・ドゥ・フランス の最新情報はリンク先をご覧ください。

映画ナタリーでは映画やドラマに関する最新ニュースを毎日配信!舞台挨拶レポートや動員ランキング、特集上映、海外の話題など幅広い情報をお届けします。