俳優・アーティストの
浅野は、映画撮影時の長い待ち時間に無我夢中で絵を描くことで心を整えるようになったそう。1日1点、多いときは4、5点の作品を10年以上にわたって毎日生み出し続け、現在では3500点を超えた。
このたびの企画では、新作を含む選りすぐりの作品200点以上が展示され、原画の販売も初めて行われる。テーマには彼のアートの根底にある「PLAY WITH PAIN(T)=痛みと遊ぶ」が設定された。浅野は「自由に、心のおもむくままに、感じてください。浅野忠信が描いた絵を、ただ、楽しんでください。素敵な出会いがあるとうれしいです」とコメントした。
TADANOBU ASANO EXHIBITION PLAY WITH PAIN(T)
会期:2025年4月2日(水)~6日(日)東京都 伊勢丹新宿店 本館6階 催事場
開館時間:10:00~20:00
入場料:無料
※4月2日は15時、4月6日は18時に終了
浅野忠信 コメント
昔、子供たちに向け、絵を描くワークショップをやったことがある。
「なんでもいいから絵を描いてみて」と、小さいノートを配った。
それぞれが一生懸命、花や木や家や人を描く中、
ただひたすら、ノートを真っ赤に塗り続ける子がいた。
やる気がないのかな、何も思いつかないのかな。
めくっても、めくっても、赤く塗られただけのページが続く。
余計なことは言うまいと思いつつ、
「君は、何を描いているの?」と聞いてみた。
まっすぐに僕のほうをみて、その子は言った。
「秋!」と。
何も言えなかった。
変な大人の感性で、何も描いてないと思った自分を恥じた。
赤く塗られた1冊に、その子は「秋」を懸命に描いていた。
そこには、秋という絵が確かにあった。
なぜこんなにも心が動くのだろう。
絵とは、アートとは、そういうものかもしれない。
パッと火がつくような衝撃でも、凪のような穏やかさでも
絵との出会いは、感情との出会いでもある。
楽しかったり、うれしかったり、ドキッとしたり、
大きく揺さぶられたり、何か発見があったり、
ほっとしたり、泣きたくなったり、元気が出たり。
人生はままならないことが多いけれど、
僕は絵を描き、絵に触れ、絵と遊ぶことで生きていた。
―PLAY WITH PAIN(T) ―
この場では、自由に、心のおもむくままに、感じてください。
浅野忠信が描いた絵を、ただ、楽しんでください。
素敵な出会いがあるとうれしいです。
永瀬恭一(一人組立) @nagasek
行きたい>浅野忠信のアート個展、伊勢丹新宿店で4日間だけ開催決定 テーマは「PLAY WITH PAIN(T)」 https://t.co/AIXV8y2ZM9