朱川湊人による短編小説集「花まんま」の映画化が決定。主演に
本作の主人公は、両親を早くに亡くし大阪の下町で暮らす兄妹・加藤俊樹とフミ子。妹の結婚が決まり、これまで親代わりとして生きてきた熱血漢の俊樹はようやく肩の荷が下りるはずだった。しかし、結婚を目前に控えるフミ子には兄に伝えなければならない“秘密”があった。表題の“花まんま”は子供のままごと遊びで作った“花のお弁当”を意味し、本作では大切な人へ贈るキーアイテムとして登場する。
俊樹を演じた鈴木は、本作について「兄妹の絆はもとより、親と子、家族がそれぞれを強く思い合う姿を描いた胸に迫る作品です。また、時代が変わっても僕たちが『結婚』というものに感じる不思議な感情の正体を、自分でも見つけてみたいと思って臨みました」と述べる。今回が初共演となる鈴木を「兄やん」と慕うフミ子役の有村は「兄やんとの日々はとても不思議でした。生まれた時から一緒にいるような、本当なら無いはずの兄やんとの時間がそこにはありました」と撮影を振り返った。前田、朱川のコメントは下記の通り。
鈴木亮平 コメント
本作は、兄妹の絆はもとより、親と子、家族がそれぞれを強く思い合う姿を描いた胸に迫る作品です。
また、時代が変わっても僕たちが「結婚」というものに感じる不思議な感情の正体を、自分でも見つけてみたいと思って臨みました。
演じた俊樹はぶっきらぼうですが、誰よりも妹を愛する兄です。若くして両親を亡くしているので、大切な人に今日会えなくなるかもしれないということを誰よりも実感している人間です。
関西弁で演じるのは久しぶりでしたが、ネイティブの言葉で演じられることの喜びを改めて実感する、楽しい撮影期間でした。
同じ関西人である有村さんや前田監督ともたくさんコミュニケーションを取り合い、「
有村架純 コメント
ただ大切に思うそれぞれの心が可笑しくて温かくて。
兄やんとの日々はとても不思議でした。
生まれた時から一緒にいるような、本当なら無いはずの兄やんとの時間がそこにはありました。
花まんまが導く大きな家族の物語。皆さんに届くと良いなと思います。
前田哲 コメント
小説「花まんま」に出会ってから15年余りの年月が経ちます。
ずっと心から離れない「大切な愛しい人を思い続ける」切なくも優しい物語を、
映画でも皆さまにお届けしたいと思い続けていました。
映画では小説にある小さな兄妹のその後も描いています。
初顔合わせの二人、鈴木亮平さんと有村架純さんが、
数十年も一緒に暮らしてきた本当の兄妹のように、
スクリーンの中で存在しています。
撮影は春に実際の舞台となる近畿圏で終えて、今は仕上げの真っ最中です。
しばし完成まで、楽しみにお待ちください。
朱川湊人 コメント
私が書いた「花まんま」は八十枚ほどの短編で、もともとは子供である俊樹とフミ子の物語でした。今回の映画化の際には、原作をそのままに生かしつつストーリーを膨らませ、見事に世界を広げていただきました。私の手が届かなかったところにまで気持ちが届いていて、原作者冥利に尽きるというものです。さらに存在感のある出演者の方々には期待が高まるばかりで、まさに私一人では見ることができなかった「花まんま」です。
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原作は文春文庫。 https://t.co/IL5LT9sDXx