「余命10年」「最後まで行く」などで知られる藤井がオリジナル脚本で挑んだ本作。旅立ってしまった人の目線で、遺された人への思いや愛が紡がれる。未練を残してこの世を去った主人公の美奈子は、月に1度死者たちが集い、それぞれの会いたかった人を探す“パレード”に参加する。
離ればなれになった1人息子・良を捜す美奈子を長澤が演じたほか、美奈子と行動をともにする青年アキラ役に
「パレード」はNetflixで配信。長澤、坂口、リリー、藤井のコメントは以下に掲載した。なお本作は、BABEL LABELとNetflixによる戦略的パートナーシップ締結の発表後、初の作品となる。
長澤まさみ コメント
いつもあたり前にあった日常が、突然にして変わる事があり、まるで足跡を踏み直す様に、深く深く刻まれる。
物語の中では人と人が繋がり助け合い、分かち合う事で1人では拭えない不安や恐怖を遠ざけ進んでゆく。
あぁ私にも出来るかもしれない。
皆んなと同じ様に誰かの力になれるかも。
力強く歩みを進めて、自分の扉を開く準備をしよう。
これはいつだって、誰にでも許された自由であり希望なのだと思いました。
坂口健太郎 コメント
不思議な世界の話でした。
生と死、その間にある世界で僕たちは確かに存在し、息をして、心がある。
誰か、何かのためへの気持ちで一つの作品が生み出され、それが結果多くの心を揺さぶる、
そういう作品の価値を改めて考えさせてくれた作品でした。
そこに生きた僕たちの感情や想いに触れていただけたら嬉しいです。
リリー・フランキー コメント
母が生きていた時よりも、今のほうが、毎日、会話をしている気がします。
朝、出掛ける前の仏壇に。街を歩いている何かの瞬間に。目の前にいた時よりも多く、話しかけていると思います。この映画に描かれた遊園地のような場所にもし、オカンがいて、元気にやっているのなら、安心した気持ちになれました。
そして、この映画の中に登場するマイケルは、ある映画プロデューサーをモデルにし、この作品は彼に対するレクイエムでもあります。
命あるものは、姿かたちが無くなったから死ぬのではなく、その人の事を誰も思い出さなくなった時、はじめて死ぬのだと思います。この「パレード」を観て、誰かが、かつてそこにいた誰かを思い出すきっかけになれば、この映画は完成するのだと思います。
藤井道人 コメント
「映画こそ、自由であるべきだ」と彼は言った。無責任な言葉だなと思いながら、そんな彼の言葉を胸に、久しぶりに自分の個人的な感情を信じて「パレード」を作りました。本作は、10年間自分が描きたくても描けなかったテーマと、私に突如訪れた「別れ」が偶発的に合わさって生まれた作品です。長澤まさみさんをはじめとする素晴らしいキャストとスタッフと作り上げたこの映画が、「喪失」を経験したすべての人たちの心に寄り添う作品になっていると信じています。そして、制作のハードルが極めて高い本作を、初稿を読んでGOを出してくれたNetflixに改めて感謝したいと思います。配信まで、楽しみにお待ちください。
この度の震災に際し、心よりお見舞い申し上げます。1日も早い復旧をお祈りしております。
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