「ONE DAY」二宮和也・大沢たかおら17名登壇、中谷美紀はフジキャスターの指導明かす

ドラマ「ONE DAY～聖夜のから騒ぎ～」の制作発表会見が本日9月23日に東京・ ユナイテッドシネマお台場で開催され、主演の二宮和也・中谷美紀・大沢たかおを含めたキャスト17名が登壇した。

横浜を舞台にした本作は、クリスマスイブという“たった1日”の出来事を1クールかけて描く、謎と愛と奇跡の物語。記憶喪失の逃亡犯・勝呂寺誠司（すぐろじ・せいじ）を二宮、クリスマスディナーの準備に追われているシェフ・立葵時生（たちあおい・ときお）を大沢、番組の打ち切りを告げられた報道キャスター・倉内桔梗（くらうち・ききょう）を中谷が演じ、“逃亡編”“レストラン編”“地方テレビ局編”という3つのストーリーが並行して進行。 やがて彼らの運命が交錯していく。「HERO」シリーズや「マスカレードホテル」シリーズの鈴木雅之が演出を担い、「翔んで埼玉」の徳永友一がオリジナル脚本を手がけた。

まず二宮は「逃亡編なのでずっと走っていてお芝居はしていないんです。でも一番盛り上がる話になる予定です（笑）」と冗談を言いつつ「衣装が冬服ですから、そこの闘いが今はしんどいですね」とコメント。大沢は「レストラン編は日本全国の胃袋をつかむパート。実際に先生たちが料理を作ってくれて、過程も丁寧に撮っています。二宮くんたちの男らしいブロック、美紀ちゃんたちのエレガントなブロック、そして平民の葛藤を描く我らのブロックを楽しんでもらえれば」と言って笑いを起こす。中谷はフジテレビのアナウンサーから指導を受けたそうで、「西山（喜久恵）さんからは『キャスターたるもの役者たれ』と、また佐々木（恭子）さんには『語尾の最後までしっかり発するように』とご指導賜りました。梅津（弥英子）さんからは『ただ原稿を読むだけではなく、自分の意志を持つこと。そのうえでニュートラルにバランスを取るように』とも」と明かした。また逃亡編、地方テレビ編、レストラン編すべてに関わる謎の男役の佐藤浩市は「ミスリード役ですね。お客さんを引っ掛けて振り回せるかなという役どころだと思います」と説明する。

逃亡編からは二宮に加え、中川大志、松本若菜、中村アン、江口洋介が参加。江口が23年ぶりに共演した二宮について「お互い変わらないねなんて言ってました。あとは二宮くんのアクションがすごいので」と話すと、二宮は「そんなことないです！ 走ってるだけですから！ あくまで“すごいアクション”は予定ですから！」と過剰に謙遜して笑いを誘う。中川は「僕は横浜を拠点にしている国際犯罪組織のボス役です。クリスマスイブ1日だけの話ですが、彼が普段どう生きてるかを少しでも匂わせて説得力を持たせられたら」、刑事役の松本は「コートを着て走ってますから汗がすごくて。走り終わったらそのまま脱皮のように衣装を脱がしてもらってます。汗びっしょりで二宮さんを追いかけています」、中村は「私は謎の女を演じるんですが、二宮さん演じる誠司と対等に話すような関係の役です。二宮さんは距離感の天才で、昔からの知り合いかのようにお話ししてくださいます」と述べた。

老舗洋食店・葵亭の人々を描くレストラン編からは、大沢のほか桜井ユキ、井之脇海、今井英二が集合。桜井は「私たちはシリアスとは程遠くて、やり過ぎてないかなというくらいコミカルな撮影なんです。ほぼ（栗原英雄を加えた）5人でお芝居をしているのですが、大沢さんが『俺たちは、葵亭ポンコツ劇団だ』とおっしゃっていました」と裏話を披露する。井之脇が「ロケ地がほとんどレストランの中なのでまとめ撮りが多いんです。だからチームワークがよくなっていって、それに比例してポンコツ具合も増していますが……」と話すと、大沢は「ちょっとした出来事に対して最大限にリアクションしています。このパートは起こる事件が小さいものですから。あとはカメラ1台で全員映るようにしてと監督に言われてまして、狭いところで演技をしています」と笑った。今井は「僕は本当に弱っちい警察官役で、皆さんを頼っているキャラクター。一番使えない役です。ポンコツにもヒエラルキーがあって、僕は下のほう。それに撮影日は（胃が）キューッとなって目覚めますから」と自虐コメントを連発した。

「横浜テレビ」の面々を追う地方テレビ局編からは、中谷に加え福本莉子、小手伸也、加藤諒、大水洋介（ラバーガール）、丸山智己、梶原善が登場した。新人記者役の福本は「（先輩キャスターの）桔梗さんにリスペクトはあるんですが、最初の頃はチクチクと言ってしまう人物。ただ桔梗さんの仕事に対する姿勢を見て、変わっていくんです。そして実は大沢さん演じる立葵時生の娘でもあります。大沢さん自身も、お父さんのように温かく包み込んでくれるような存在です」とコメントし、梶原は「台本を読んだときは『こりゃ大変だ』と思ったんですが、監督が鈴木さんだとわかって、じゃあ大丈夫だと。細かいピースをまとめる才能がすごくある方でうってつけだと思います」と信頼をのぞかせる。

本作に大きな縁を感じているという小手は「実は僕が最初にテレビドラマを出していただいたのが、鈴木さんも参加した『HERO』の第1話。初めてのレギュラーをいただいたのが（今作のプロデューサーである成河広明が関わった）『コンフィデンスマンJP』だったんです。それに僕は12月25日生まれで、皆さんは僕の誕生日前夜に大騒ぎされるわけです。しかも僕の実家は横浜です。だから第4の主人公と言っていいのかなと」と明かして会場にどよめきを起こした。

見どころを尋ねられた加藤は「桔梗さんは報道をやりたいのに関われなくなってしまう。そんな彼女が周りをどう巻き込んでいくのかが見どころではないでしょうか？ 美紀さんのキャスターぶりもすごくて」と語り、横浜テレビのデスク役を務める大水は「僕自身は役のように八方美人ではないですが、調子いい部分もあります。1人で飲みに行って、隣のおじさんとしゃべって連絡先まで交換するんですが、数カ月後に連絡先を見てこの人誰だっけ？となる。そういう適当な自分を役に入れたい」と述べる。また丸山は「新社長役ということで、監督から『みんなの前に立ちはだかる壁になってくれ』と言われています」と話してやる気を見せた。

質疑応答の時間も設けられ、「謎解きのヒントは？ キーマンとなるのは？」と尋ねられた二宮は「台本を今読んでいる感じだと（江口演じる）蜜谷さんが僕のキャラにとってキーマンとなるでしょうね」と答える。ほかのパートの状況や今後の展開もまだわかっていないと前置きつつ「僕もドラマを観ている人たちと同じペースで楽しんでいけると思います。1時間で3本分を観られるようなドラマは今までになかった。オートザッピングのように、ドラマ内で作品が変わるのを楽しんでもらえたら」と続けた。最後にMCがプロデューサーに「言える範囲で、物語のヒントは？」と聞き「登場人物の名前」という回答を引き出すと、観客からは大きなリアクションがあった。

「ONE DAY～聖夜のから騒ぎ～」は10月9日に放送スタート。毎週月曜21時からオンエアされる。

ONE DAY～聖夜のから騒ぎ～

フジテレビ系 2023年10月9日（月）スタート 毎週月曜 21:00～21:54
※初回30分拡大