特別上映企画「『ゴジラ‐1.0』公開記念 山崎貴セレクション ゴジラ上映会」の第1回が本日9月15日に東京・池袋HUMAXシネマズで行われ、
同企画では、ゴジラの大ファンでシリーズ最新作「ゴジラ‐1.0」の監督・脚本・VFXを担った山崎が厳選した「ゴジラ」シリーズの過去作が上映される。4回にわたって開催され、この日は1954年制作、2014年にデジタルリマスター化された「
観客による大きな拍手に迎えられ、ステージに上がった山崎は「“初ゴジ”をスクリーンで観たことがなかったので楽しみにしていました。一緒に楽しみましょう!」と呼びかける。スペシャルゲストの樋口とは接点が“ありまくり”だそうで、樋口は「ほぼ同じ時期にこの世界に入って、海外から誰かが来たら一緒に飲んだりしていました」とともに過ごした日々を懐かしみ、思い出話に花を咲かせた。
「ゴジラ‐1.0」は、2016年公開作「シン・ゴジラ」のヒット後、初めて国内で作られたゴジラ映画。樋口は「うれしかった」と山崎が撮ると知ったときのことを回想する。山崎は「『シン・ゴジラ』の公開時に『次にやる人はハードルが高くなっちゃいますよね』とコメントしたら、自分のところに話が来た。やってもうたと思いました」と笑い、「『シン・ゴジラ』がよくできすぎているので、どうやって違う路線に行くかをすごく意識していました」と明かした。「ゴジラ‐1.0」の予告編を観た感想を問われ、樋口は「足の指の表情が、いままでのどのゴジラにも似ていなくてすごくかっこいい」と特撮ファン・ゴジラ映画の監督経験者としてコメント。山崎は「“獣脚”というか、かかとがちょっと上がっている感じをやってみたかったんです」と語った。
続いてゴジラ映画にまつわる思い出を聞かれると、樋口は「映画館で初めて観たのは、東宝チャンピオンまつり版の『モスラ対ゴジラ』で、そのあとに『ゴジラ対ヘドラ』。それと前後して、お金持ちの家に8mmがあって、それを観たいから友達になりました(笑)」と笑いを誘う。「
そして初代「ゴジラ」の魅力について話が及び、樋口は「0が1になった瞬間があるところ。それまでどこにもゴジラはいなかったのに現れたという、映画の中で1回しかできないことをこの作品はやっている」「鶏小屋の前を通過するカットがすごく好き。どこの景色でもいいかもしれないけれど、あの巨大な生き物と小さな生き物の対比がいい」と思い入れたっぷりに話す。山崎は「特撮が本当にとんでもない」「人間ドラマの部分がすごく好き」とネタバレを交えたトークで樋口と大いに盛り上がった。
イベント終盤には、誰もが知る“ゴジラ映画”を撮るプレッシャーに関して言及される場面も。山崎は「『シン・ゴジラ』を撮る直前に会ったら『行くも地獄、帰るも地獄』と言っていた」と樋口の言葉を紹介する。それを受けて、樋口は「怪獣が出てくるエンタテインメント映画として、超えてはいけない一線がある。基本的に災いの話なので」と前置きをして、素晴らしいシーンに仕上がったがやむなくカットした場面に触れた。一方の山崎は「『ガメラ3』を基準に考えていました。あの前例があるなら大丈夫だろうと」と口にした。
ともにCGゴジラを手がけた2人。CGの面白さ、大変さを尋ねられ、樋口は「CGは最後までどうなるかわからないのが怖いところ」「『シン・ゴジラ』では、“ざまあみろ”というくらいしっぽを長くしたんです。着ぐるみだとしっぽがじゃまになるんですよ。でもゴジラのかっこいいところは実はしっぽだと思う。あとでフィギュアの置き場所には困ったけれど(笑)」と答える。山崎は「背ビレがだいぶとがっている。マジンガーZもグレートマジンガーになるととがるんですよ」と自作のゴジラのこだわりを伝えた。
最後に樋口は「ゴジラへの驚きがなくなった今だからこそ、伝わってくるものがあったなと思います」と初代「ゴジラ」をアピールし、山崎もそれに同意しながら「今の目で見ると、人間ドラマの重厚さや素晴らしさが改めて伝わってくる」と続ける。さらに樋口は「『
「ゴジラ-1.0」は、11月3日に全国ロードショー。なお9月29日開催の「『「ゴジラ‐1.0』公開記念 山崎貴セレクション ゴジラ上映会」第2回上映作には「三大怪獣 地球最大の決戦」が選ばれた。
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【イベントレポート】樋口真嗣、山崎貴とゴジラ愛をたっぷり語る 「ゴジラ‐1.0」には期待しつつメラメラ https://t.co/8vF4yDyJuk