映画「
高森美由紀の小説を映画化した本作では、青森の伝統工芸である津軽塗、通称“バカ塗り”を通して、津軽塗職人を目指す娘と寡黙な父が、漆や家族と向き合う姿が描かれる。堀田が娘の美也子、小林が父の清史郎を演じ、美也子の兄・ユウに坂東、祖父に坂本長利が扮した。
堀田は「スタッフさんから、(観客からの)温かいコメントを見せていただきました。伝えたかったことが届いていると思うとうれしいです」と、坂東は「今日、北海道の家族が映画を観に行っているので、感想が楽しみです」と笑顔に。鶴岡は「ただただ感謝しています。いろんな人の支えがあってここまで来ました。幕が上がるのは当たり前じゃない。ありがたい気持ちでいっぱいです」と観客に目を向け、小林は「しみじみと素敵な人たちと共演できたなと。坂本長利さんと共演できたことは印象深かったですし、元気付けられた。あんなふうになりたいと思いました」と語った。
堀田は役作りについて「セリフがないところにその人の本質が出ると思うので、自転車の乗り方、歩き方には注意していました」と述べ、「役作りで25cm髪をバッサリ切りました! 芸能人生で初めてです」と笑う。そして「(美也子は)物語の前半は夢を見つけられていないんですが、自分の向かうべきところを見つけていく。そんな姿に私も勇気をもらいました」と言葉に力を込めた。小林は「清史郎は漆塗りの賞に応募したりするけど落選するでしょ。自分の父のようには評価されていないし、子供たちも向き合ってくれない。評価が低い男なので、最初はセリフが多いと思ったんです。自分のことをしっかり表現できる人だと東京の人になっちゃうから、なるべく削ってくださいとお願いして削ってもらいました」と振り返った。
青森で先行公開された本作。鶴岡が「町中が堀田さんになっていました!」と報告すると、堀田は「空港にも映画のポスターが貼ってあって、右も左も私、私、私(笑)。皆さんすごく温かくて、盛り上げてくださって、実家みたいです。青森に行くと、『持って帰りな!』といろいろ持たせてもらいます」とうれしそうに伝える。
なお、イベント中盤には本作が9月21日からオランダで開催されるカメラジャパン・フェスティバルで上映されることが発表された。鶴岡は「海外の皆さんが津軽塗をどう感じるのか? またこの映画には日本の風土や、家族の話、同性愛などいろんなトピックが入っているので、どんな感想を持たれるのかすごく楽しみです」と期待を込める。
最後に堀田は「日々生きていく中で、SNSが普及したり、外に目を向けることが多いと思います。でも、自分の生まれた場所、日本に目を向けてみると歴史や美しい伝統工芸がある。撮影していて、日本で生まれてよかったと思いました。この映画は色褪せず、ずっと観ていただける作品だと思っているので、何度でも足を運んでいただけるとうれしいです」と呼びかけ、イベントの幕を引いた。なお、舞台挨拶中には堀田からサプライズで小林と坂東に津軽塗のおちょこがプレゼントされた。
「バカ塗りの娘」は全国で公開中。
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先程行ったヒューマントラストシネマ渋谷の #バカ塗りの娘 の舞台挨拶の様子がネットニュースに。 https://t.co/N8i4rXlUZG