「君は行く先を知らない」監督のパナー・パナヒ、子役は「彼しかいないと思った」

「人生タクシー」などで知られるジャファル・パナヒを父に持つパナー・パナヒの監督デビュー作「君は行く先を知らない」より、子役のラヤン・サルラクにフォーカスしたメイキング映像が到着した。

本作は、イランの荒野を車で旅する4人家族と1匹の犬を描くロードムービー。幼い次男が騒ぐ中、けがをしている父は悪態をつき、母は昔の流行歌を口ずさみ、成人したばかりの長男は無言でハンドルを握り、彼らはトルコとの国境に到着する。劇中では、大人たちが口に出さない旅の目的が明らかになっていく。ラヤンのほか、モハマド・ハッサン・マージュニ、パンテア・パナヒハ、アミン・シミアルらがキャストに名を連ねた。

撮影当時6歳だったラヤンについて、パナー・パナヒは「自分の知り合いにこの映画の子役の『明るくて元気でうるさい子』というイメージを伝えたところ、みんながラヤンを推薦した。僕が観ていないテレビドラマに出演していて、その映像を観て彼しかいないと思った」と話す。しかし自由奔放な性格は普段からだといい「現場ではみんな彼から逃げてたんです。誰か手を休めているとずっと隣でおしゃべりするんです。ずっと動いていたずらもしますし、本当に大変でした（笑）。まるで小さい怪物のよう。でも演技指導についてはしっかり聞いてくれました」と口にした。YouTubeで解禁された映像には、空き時間に共演者と遊ぶラヤンの姿や、彼が真剣に演技に取り組む様子などが収められている。

なお本作の公開を記念し、ヴィンテージTシャツ専門ショップanyteeとのコラボTシャツとキャップが、数量限定で発売されることが決定した。8月12日からanyteeの公式サイトで購入できるほか、Tシャツは映画の公開日から東京・新宿武蔵野館でも販売される。

「君は行く先を知らない」は8月25日より新宿武蔵野館、東京・ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国でロードショー。ジャファル・パナヒやパナー・パナヒが製作を担当した。