「高野豆腐店の春」藤竜也が麻生久美子の娘ぶりに感謝、監督は報道陣へ手製豆腐振る舞う

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高野豆腐店の春(たかのとうふてんのはる)」の完成報告イベントが東京・豆富食堂で行われ、主演の藤竜也、監督の三原光尋が参加した。

「高野豆腐店の春」完成報告イベントに出席した三原光尋(左)、藤竜也(右)。

「高野豆腐店の春」完成報告イベントに出席した三原光尋(左)、藤竜也(右)。

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広島・尾道を舞台に、小さな豆腐店を営む父と娘の心温まる愛情を描く本作。愚直で職人気質な父・高野辰雄を藤が演じ、父と二人三脚で日々豆腐を作る頑固な娘・春に麻生久美子が扮する。

三原光尋の作った豆腐。

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豆腐を切り分ける三原光尋。

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本イベントでは、まず三原お手製の豆腐がマスコミのもとへ配られた。三原は「朝に作りました。劇中のセリフにもあるんですが、まずは何も付けずにそのまま召し上がっていただけたら。シンプルに大豆と水とにがりだけで作ったもので、普段食べていらっしゃるのとは違うかもしれませんが……」と控えめに言葉を添える。記者から「おいしい」と声が上がると、「映画の仕事をやっていて、(マスコミに豆腐を出すのは)今日が人生初で。そう言っていただけて本当にうれしいです」と緊張した面持ちをゆるめた。

加藤紀子

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続いて、お豆腐親善大使でもある加藤紀子が登場し「こんな夢のような映画ができあがる日が来るとは……。最初に映画のチラシをいただいたときに『高野豆腐(こうやどうふ)の映画なんだ』と思ったら、高野(たかの)さん家のお豆腐ということで(笑)」と言って笑いを誘う。そして「お豆腐は作られている場所や水、作っている人の味というのが如実に出ます。たった1丁にドラマと手間暇がある。なぜ1丁が350円になるのか、どうやって大豆を手に入れるのかを考えるとロマンしかなくて」と熱く語る。

三原は「僕は“豆腐のような映画”を作りたいとずっと人に話してきました。過剰さがなく、シンプルで、白くて淡いイメージです。そうしたら『じゃあ豆腐の映画作ったらええやん』と言われて」と述懐。加藤が「余韻のある映画で、おいしいお豆腐をいただいたときのような作品でした」と感想を伝えると、三原から「本当にシナリオを手伝ってほしかったです! 次回作は高野豆腐(こうやどうふ)にしますので」とラブコールも。そして加藤は「ありがとうふ」と締め、その場をあとにした。

左から三原光尋、藤竜也。

左から三原光尋、藤竜也。[拡大]

藤は中盤から登場。三原が「コロナが始まったときに、もう一生映画を撮れることはないかもと考えたんです。それで、なんの当てもなく勝手にシナリオを書いて、プレゼントとして藤さんに送らせていただきました。ルール違反ですね」と制作の発端を述べると、今作で3度目の三原組となる藤は「三原監督の以前の作品2本と同じで、なんの問題もなく生きている人はいない、それでも生きることへの讃歌を歌っているような作品だと思いました。『何年でも待ちますから、ぜひ出演させてください』と速達で返事を送りました」と回想する。シナリオを送ってから2日後に返事を受け取った三原は「『こんなものを送ってくるな』と怒っているかと思ったら、映画を引き受けますとまで書いてくれて。泣いてしまいましたね」としみじみ口にした。

ロケ地選びについては三原が「尾道が引っかかったんです。この街の片隅で、小さなお豆腐屋さんがあって親子が暮らしているというイメージがしっくりきた。おのみち映画資料館には、小津安二郎監督や新藤兼人監督の言葉も貼ってあって、巨匠たちと同じ空気の中で作りたいという欲求が湧きました」と説明し、ロケハンに同行したという藤も「話にちょうど合う街でしたね。滋養があって、体によくてほっとする豆腐のような映画ができました」と続けた。

藤竜也

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「豆腐作りのシーンはどう練習した?」と問われると、藤は「麻布の老舗でトレーニングを受けさせてもらいました」「難しかったのは水の中で豆腐を持ち上げて切っていく作業。冬の撮影ですから、手が切れるくらい冷たくて」と答える。麻生との共演に関しては「私には娘がいませんので、お父さんが娘さんの結婚式で涙流すという話も『そんなもんなのかな』と内心思っていた。けれど麻生さんが本当に心のこもった娘さんを演じてくれて、親父ってのはこういうもんなんだと。麻生さんには『おかげさまで主役を演じることができました』とお礼を言いました」と振り返った。

「高野豆腐店の春」完成報告イベントの様子。

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最後に「好きな豆腐の食べ方は?」という質問も。三原は「豆腐の水をよく絞って、塩とちょっと熱したごま油をかけるのが好き」と返し、藤は「キンキンに冷えた豆腐を1丁用意して、生もやし・ごま油・醤油を上からかけて突き崩して食うのが非常にうまいんです。若い時分にウィンドサーフィンのトレーニングでマウイ島にいたとき、若者たちがやっていたのをマネしたらすごくおいしかったから」と楽しそうに答えていた。

「高野豆腐店の春」は8月18日に東京のシネ・リーブル池袋、新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほか全国で公開される。

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(c)2023「高野豆腐店の春」製作委員会

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