本作は、ドイツの有名オーケストラ・ベルリンフィルで女性として初めて首席指揮者に任命されたリディア・ターの物語。重圧、過剰な自尊心、そして仕掛けられた陰謀により、彼女の心に闇が広がっていくさまが描かれる。
冒頭では、ターの輝かしいキャリアが司会者によって長々と語られ、同時に、天才でストイック、傲慢で繊細な彼女の多面性がケイト・ブランシェットの佇まいとしぐさのみで表現される。
ブランシェットが劇中でまとうダークでスタイリッシュな衣装は海外で話題に。担当したのは、2021年にディズニー映画「ムーラン」でアカデミー賞衣装デザイン賞にノミネートされたビナ・デグレ。彼女は「衣装のインスピレーションを受けたのは主に男性指揮者。リディアの人生観やキャリアの築き方、つまり何もないところからすべてを手に入れるまでの道のりは、とても男性的だから」「指揮者が指揮をしているときに、光の反射で音楽家を刺激することがないように、ターはアクセサリーに興味がない」など、ターの人物像を際立たせるためのキーワードを明かしている。
「TAR/ター」は本日5月12日より東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国で上映中。
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本日公開「TAR/ター」の冒頭4分解禁、ケイト・ブランシェットがセリフなしで魅せる https://t.co/ZKiNjTKSHe