国内外の映画祭で13冠、子を奪われた母の“危険で究極な愛情”描く「うまれる」公開

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短編映画「うまれる」が6月23日に公開される。同作は山形国際ムービーフェスティバル2021の観客賞、審査委員特別賞をはじめとして、国内外の映画祭で13冠を獲得した。

「うまれる」場面写真

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「うまれる」ポスタービジュアル

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「うまれる」は、娘の命を理不尽に奪われた母親の“危険で究極な愛情”をテーマにした物語。理髪店を営む女性・安川良子の娘が、ある日崖からの転落事故で亡くなる。娘がいじめられていたのを知る良子は、その事故を疑い、いじめが原因だと訴えるが誰にも聞き入れられない。しかし、あるきっかけで良子は死の真相を知ることになる。

「うまれる」場面写真

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脚本と監督は「小指ラプソディ」「ひどくくすんだ赤」などを手がけた田中聡劇団青年座所属で演劇ユニット・On7(オンナナ)メンバーの安藤瞳が良子を演じ、劇団俳優座保亜美文学座渋谷はるか、劇団青年座の小暮智美演劇集団 円吉田久美、劇団青年座の尾身美詞、On7メンバーの宮山知衣もキャストに名を連ねる。

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「うまれる」場面写真

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YouTubeでは予告編が公開中。なお本作を鑑賞した映画監督の清水崇は「ここ数年で、こんなにもスクリーン前で感情的になったのは本作きりだ。いや、感情的にさせられた。ならざるをえなかった」と、足立紳は「映画が始まった瞬間から終わるまでの約30分間ほど、瞬きをしなかったんじゃないかと思うほど食い入るように観ていた。本物の感情が描かれているからだと思う」と感想をつづった。

「うまれる」は東京・テアトル新宿ほか全国で順次公開。

※「うまれる」はR15+指定作品

清水崇(映画監督)コメント

手に汗握り、歯を食いしばらざるをえなくなる!
人には許されざる闇がある! あなたにも! 私にも!
ここ数年で、こんなにもスクリーン前で感情的になったのは本作きりだ。
いや、感情的にさせられた。ならざるをえなかった。
親にも、子にも、教育や法律関係の方にこそ観てほしい映画です。
賛否両論出るのはわかるが……
目を背けちゃいけない人間の想いを観てほしい。
まさに今この時も、そして昨日も明日も、きっと……
報道やニュースでは語られきれない“本当の痛み”を味わえます。
こんな思いに駆られている人がいる事、
こんな思いに駆らせてしまう可能性が誰も十分にある事、を
胸に焼き付けていたい……痛すぎる。

足立紳(映画監督)コメント

映画が始まった瞬間から終わるまでの約30分間ほど、
瞬きをしなかったんじゃないかと思うほど
食い入るように観ていた。
本物の感情が描かれているからだと思う。
描いてみたいけど、描いて大丈夫なのかな? どうしよ、、
などと躊躇していたらやられてしまった感覚だ。
赤ちゃんは産道を出てくるときがもっとも苦しく
必死というようなことをどこかで聞いたことがあるが、
その苦しさと必死さのようなものが
映画の中にのたうち回っていた。

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(c)2021 On7

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奈緒 @naonotubu

なんと🫣
劇場で観たい…! https://t.co/ZlwuqMHi6n

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