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足立が執筆した小説「弱虫日記」を自身で映画化した本作。昭和終わり頃の地方の町を舞台に、小学6年生の男子たちの葛藤と前進、出会いと旅立ちが描かれる。主人公・高崎瞬を池川が演じ、同級生役で田代、白石、松藤、岩田、蒼井、坂元が出演した。
2階席まで埋め尽くされた会場を見渡し、池川は「『観ていただいてありがとうございます』という気持ちでいっぱいです!」と声を弾ませ、「見えないと思いますけど、今、足が震えて緊張しています」とはにかむ。公開前に行われたプレミア舞台挨拶には松藤が出席できなかったため、メインキャストがそろうのは2022年10月に行われた第35回東京国際映画祭以来のこと。田代は「また7人で集まれてうれしい」と笑みをこぼした。
クランクアップから1年ほど経ち、キャスト陣は「当時から変わったこと・変わらないこと」をテーマにトークを展開。唯一の小学生だった白石は「ちょうど今日卒業式があって小学生を“辞めて”きました!」と高らかに報告し、祝福の拍手を浴びる。松藤は「映画を観たらわかりますが、みんなに『声が変わったね』と言われます」と言及。岩田も「撮影後にアフレコしたとき、みんな声が変わりすぎていたので、トカゲ(役の白石)以外の音声が使えなくなって。ちょっと寂しかったです」と振り返る。足立は「今日、映画館で観てから来たんですけど、こんなにかわいかったんだなって(笑)。かっこよくなりましたよね、みんな。身長も僕より低かったのに、どんどん抜いていっちゃって」と7人の成長に目を細めた。
さらにキャスト陣から“大人キャスト”との共演にまつわるエピソードも。池川は「僕が緊張してガッチガチやったとき、父親役の浜野謙太さんが『差し入れ一緒に食べに行こう』と緊張をほぐしてくださって。僕も将来こんなことしてみたいなと思いました」と感謝を口にする。田代も「永瀬正敏さんとのシーンは映画において大事な場面で、カメラが回ってない部分でも、永瀬さんや河井(青葉)さんに支えてもらいました。大人の方々の力がなかったら成り立ってないと感じます」と敬意を込めて語った。
映画の公開を無事に迎え、池川らは本日をもって足立組を“卒業”。そこで舞台挨拶では映画のキャッチコピー「すべての弱虫たちに花束を」にちなみ、足立がキャスト7人に花束を贈呈し、それぞれの花言葉とともに労いの言葉を掛けた。キャスト陣は一様に感激した表情を浮かべ、蒼井は「映画祭でレッドカーペットを歩いたり、こんなに大勢の前で舞台挨拶をしたり。思えばこの映画は初めて尽くしでした。20歳になって、お酒が飲めるようになったらみんなで集まって……そのときスーパースターになっているであろう池川くんに負けないように、これからもがんばっていきます!」と決意を表明。坂元も「初心を忘れず努力を続けて前進していきます!」と誓う。
7人で登壇する舞台挨拶は本日が最後ということで、池川は「この映画を誇りに思っていますし、7人で一緒に楽しく撮影できたのはとてもいい経験になりました」と思いを伝え、「皆さん、何回でも観に来ていただいて大丈夫なので……ほんまに、何回でも観に来てください!」とアピールした。
「雑魚どもよ、大志を抱け!」は全国で上映中。
しゅか @mashuriomaru
池川侑希弥が「雑魚どもよ、大志を抱け!」初日迎え“卒業”、足立紳からの花束に感激(写真16枚) - 映画ナタリー https://t.co/0e1IfhQpik