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本作では乳がんを患った娘とその母の揺れ動く思いが描かれる。小説家を目指す千夏を吉田、母の昭子を常盤が演じ、千夏の幼なじみで”ター坊”こと水森崇役で佐藤、ター坊の母・麻美役で石原が参加した。
演劇ユニットiakuの
オーディションで役をつかんだ吉田は「オーディションに行ったその日に『この役をお願いします』と伝えられて、こんなドラマみたいなことがあるのかと全然実感がなくて。両親に『決まったみたい……』と話しました(笑)」「オーディションのほとんどの時間で、監督は私自身について詳しく聞いてくれました。こんなに私自身のことを聞いてくださる方っていないなと思って、こういう温かい監督と一緒に映画をやりたいと感じました」と当時の思いを話す。まつむらは決め手を「あとから考えれば、彼女の目や声が素晴らしかったと説明できますが、単純に会った瞬間に『千夏がいる』と思えたんです。そういった人はほかにいなかった」と述べる一方、「吉田さんがあまりに洗練されていないトレーナーを着ていて、この子だなと納得できました。(芸能界で働いていると)どうしても周囲に大人がいるから洗練されて、作り物のようになるけど、彼女はまだそこに染まっていなくて。どこで買ったのかって気になるくらい洗練されていなかったんです(笑)」と言って会場の笑いを誘った。
また映画オリジナルのキャラクター、ター坊についてまつむらは「舞台は家族の物語として完結している印象があったので、映画では社会を広く描きたいなと。彼女にエールを送りたいという僕のピュアな思いがター坊というキャラクターとして存在しているんです」と語る。佐藤はター坊を「千夏に一番なんでも言える人、大事なときに勇気を与えられる人」と説明し「美月喜ちゃんとずっと一緒にいたので、お互いに信頼して自然に演じられました」と現場を回想。石原は「ター坊が素直でまっすぐ優しく育ったのは、麻美さんが愛情をいっぱい注いで育てたから。どんなに不恰好でも気高く、子供のために一生懸命生きている姿を画面を通して伝えたかった」とコメントした。
現場でのエピソードを尋ねられた常盤は「映画界は歳上の方々がたくさんがんばっていますから、ここまで若い人ばかりのチームに入るのは今回初めてだったんです。このチームは皆さんすごく褒め合いますよね。普段からポジティブな会話が多くて、なんて平和なんだろうと。監督がカメラマンを褒めたら、カメラマンが俳優を褒めて……と褒めの連鎖がありました」と回答。まつむらが「ネガティブな人間ばかりだから褒め合うしかないんです(笑)。創作自体は大変なことなので、少しでも楽しい思い出を作りたい。褒め合うというのは自然とやっていましたね」と返すと、常盤は「こういう雰囲気だと会話も増えます。自分のリクエストや思いを声に出せて健全だと思いました。まるで別の星に来たみたいでしたよ」と当時をうれしそうに振り返った。
「あつい胸さわぎ」は全国で公開中。
※記事初出時、見出しと本文に一部誤りがありました。お詫びして訂正します
吉田美月喜の映画作品
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