ドキュメンタリー映画「
久米は「既に十二分に生きた人々は 食って寝て働いてひたすら飲んでまた眠る この連中には共産主義は太刀打ち出来ない」、近衛は「人々の顔には、働き、愛し、歌い、傷つき、夢をみる ─人生の陰影が刻まれている。その肖像は、人間性というものの秘密を語っているかのようだ」とつづる。坂上は「ジャンル不明の作風、悲惨で、シュールで、奇妙で、滑稽で、愛おしい絶滅危惧種人間の世界に、きっとあなたは、引き込まれるだろう」とコメントした。
「百年の夢 デジタル・リマスター版」は、12月3日より東京のシアター・イメージフォーラムで上映。
久米宏(フリーアナウンサー)コメント
ヨーロッパ大陸ど真ん中の山岳地帯
既に十二分に生きた人々は 食って寝て働いてひたすら飲んでまた眠る
この連中には共産主義は太刀打ち出来ない
ただこの作品を輸出禁止にするだけだった
(輸出禁止はビロード革命の前年まで続いた)
有田芳生(ジャーナリスト)コメント
生きていることの根源的意味 ─「人生でいちばん大事なものは何ですか」。
そう問われたとき、何と答えるだろうか。
すでに遠い時代の老人たちの言葉にはじつに味がある。「お金より人生」「悲しみ」…。
そしていま。〈私たち〉はどんな表現ができるのか。
長倉洋海(写真家)コメント
どっしりとした面構え、天真爛漫な笑顔。
老木でも、葉をつけ花を咲かせる。
大地や人に寄りかかることなく、自分が歩んだ人生に根を張っている。
人生でも滅多に見られない映画、簡単に言葉にできない映画、私の心を強く捉えた映画だ。
植草信和(「キネマ旬報」元編集長)コメント
老人たちの顔に刻まれた皴の深さのみで、人間の歴史を雄弁に物語る異色のドキュメンタリー映画。生きようと思えばどんな悲惨な時代、苛酷な場所でも生き抜けることを教えてくれると同時に、楽しむことさえできると映画は語る。手作りのからくり人形の素晴らしさ!!!
近衛はな(女優・脚本家)コメント
裸で生まれ、裸で死ぬ。ただ、土地に結ばれて。
人々の顔には、働き、愛し、歌い、傷つき、夢をみる ─人生の陰影が刻まれている。
その肖像は、人間性というものの秘密を語っているかのようだ。
もっとも崇高な、詩的体験。この映画の純粋に、目の眩む思いがした。
坂上香(ドキュメンタリー映画監督)コメント
名もなき、しわくちゃの名優たち、哲学者たちが語る悲喜こもごもの人生。
ジャンル不明の作風、悲惨で、シュールで、奇妙で、滑稽で、愛おしい絶滅危惧種人間の世界に、きっとあなたは、引き込まれるだろう。
石坂健治(東京国際映画祭シニア・プログラマー / 日本映画大学教授)コメント
天安門事件とベルリンの壁崩壊の年、山形でこの映画と出会った。
映画祭ホストの小川紳介監督が「すごくいいよ、これ」とふれまわっていた。
三里塚や古屋敷で農民たちの顔を捉えた小川さんには通じるものがあったのだろう。
今回もまた魅了された。
老人の顔と自分史の語りと劇伴のバロック音楽でどうしてこんなに感動するのだろう。
紀平重成(フリージャーナリスト)コメント
世界には今も桃源郷はあるのか。
裕福とは言い難い住民が言う、「大切なのは金じゃなく人生だ」
映画ナタリー @eiga_natalie
人生の陰影が刻まれている…「百年の夢」に久米宏、近衛はな、坂上香らがコメント
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