特報では、犬王と友魚がその歌声や琵琶の音色で民衆たちを熱狂させる様子や、謎の面をした人物など、新カットが映し出される。またラストは
さらに原作を手がけた古川、脚本担当の野木からコメントが到着。古川は「これは映画のモンスターである。スクリーンがこれほど怪物的にうごめき出すのを、私はおそらく初めて観た」と絶賛し、野木は映像に圧倒されたことを明かしながら「映画館で見ておけばよかったー!と後悔しないよう、彼らの失われた物語を、奪われた物語を、目撃する一人になってください」と語っている。
「犬王」は2022年初夏に全国公開。
古川日出男 コメント
これは映画のモンスターである。スクリーンがこれほど怪物的にうごめき出すのを、私はおそらく初めて観た。しかも、それらの「うごめき」はポップで、悲劇的なはずなのに徹底して楽天的で、要するに痛快な「しいたげられた者たちの反撃」なのだ。映像だけではない。音楽も、それからキャラクターたちの声もぜんぶ蠢動している。私は、原作の小説を書いたはずなのだけれども、そうした事実はすっかり失念してしまって、スクリーンに映し出される「世界」に唖然とさせられている。にもかかわらず、身体は反応してしまっていて、揺らされている。私はシェイクさせられている。いったいこれはなんなのか、と私は素直に思った。そして、回答はこのコメントの最初に記した。これは映画のモンスターである。これはアニメーションのモンスターである。これは音楽アニメーションのモンスターである。
野木亜紀子 コメント
湯浅監督の鬼才たる所以を「どうだ!」と見せつけられ、ただただ驚愕するばかり。千尾のイルカが連なって、デッカい鯨が立ち昇る。ぽかんと見上げたこの私、遠い昔のあの場所で犬王の舞台を目撃した幸運な一人になってしまった。泣きたくなるようなアヴちゃんの艶やかな咆哮、腹に響く森山氏の確かな唄声、いつまでも何度でも聴きたくなる、麻薬のような音の波。帰り道は「♪デッカいく~じら~」と口ずさむこと請け合い。映画館で見ておけばよかったー!と後悔しないよう、彼らの失われた物語を、奪われた物語を、目撃する一人になってください。
関連記事
湯浅政明の映画作品
リンク
映画ナタリー @eiga_natalie
「犬王」新カット使用した特報、原作者・古川日出男は「映画のモンスター」と絶賛(コメントあり)
https://t.co/DndLKO7UTd
#犬王 #湯浅政明 #野木亜紀子 https://t.co/49sQtGMgpi