映画「
本作では、人生の岐路に立つ高校生の息子・藤村佑と、難病を抱えながら我が子の明日を願うシングルマザー・美咲の揺るぎない愛が描かれる。佑を山時、美咲を菅野が演じた。山時は満席となった客席を前に「親が子を思う気持ち、子が親を思う気持ち、そのどちらもわかるけれど、正解がない。だからこそ考えさせられる作品で、100%の覚悟を持って演じたいと思いました」と撮影を振り返り、菅野は「なんて優しく、お互いを思いやる親子なのかと。私自身も育児中なので、藤村親子を理想の親子像のように思いました」と言葉を紡ぐ。
中川が母を看病した経験をもとにキャラクターを構築した同作。彼は「フィクションかつエンタテインメントではありますが、ヤングケアラーという社会問題を取り扱っているので現実に即したものでなければいけない。そんな意識で脚本を執筆しました」と述懐する。また山時と菅野は完成した作品を同じ場で鑑賞したそうで、菅野が「自分が出演している映画でこんなに泣くのか?と思うくらい涙した」と言うと、山時は「すすり泣きの声が聞こえて『自分の声?』と思ったら菅野さんだった」と証言。Mrs. GREEN APPLEの大森元貴が書き下ろした主題歌「0.2mm」に話題が及ぶと、山時は「宝物をいただいた印象です。泣いている背中をさすられているような優しさがあった」、菅野は「初めて聴いたときは胸が震えました。佑の未来が感じられるような音楽」とそれぞれ語った。
作品にちなんで「母親からの愛されエピソード」を披露するコーナーでは、客席を見回す山時が「『今日は来れない』と言っていたのに、ステージに登壇してみたら客席に母がいました!」と照れながら報告する一幕が。加えて「こうしてすぐに見つけられるのも愛なのかな……。ちゃんとティッシュ持って来た?」と母に呼び掛ける姿も見せた。
またイベントでは、菅野の実母からの手紙を山時が代読するサプライズも実施。「今は子育て、お仕事と一番大変な時期ですが、振り返ってみると一番大変なときが一番良かったと思える日が来るはずです。健康第一で、これからも応援してくださる皆さんに愛されるような女優さんになってください」と読み上げると、菅野は言葉を詰まらせながらも「1人ではやりきれなくて。母がたくさん手伝ってくれているから今日もこうして立てている」と感謝を伝える。続けて、山時の実母からの手紙を菅野が代読する“ダブルサプライズ”も展開。山時が「この会場にいるのに!?」と驚く中で手紙が披露されると、彼は「俳優の仕事は、僕が一番親孝行できる仕事だと思っているので、これからも続けてたくさん親孝行したいです」としみじみ。その様子に菅野は「本当に素敵な息子さん。どうしたらこのように育てられるのか教えていただきたい!」と親心をのぞかせていた。なお手紙の全文は後掲した。
最後に菅野は「この映画のように母に感謝を伝えなければいけないと思っていたので、今日は私にとっていいきっかけを与えてくれる時間になりました」と挨拶。山時は「普段言えないことが言えるような、小さな勇気を受け取れる作品です」と作品の魅力をアピールした。
「90メートル」は3月27日より全国でロードショー。
菅野美穂の母からの手紙 全文
美穂へ
芸能界という知らない世界に入り
こんなにも長い間お仕事が続くとは夢にも思っていませんでした。
人には言えない並たいていの苦労も多くあったかと思いますが、今迄続けてこれたのは、
会社、マネージャーさん、スタッフの皆様の助けがあり続けて来れたのだと思います。
今は子育て、お仕事と一番大変な時期ですが、
振り返ってみると一番大変な時が一番良かったと思える日が来るはずです。
健康第一でこれからも応援して下さる皆さんに愛される様な女優さんになって下さい。
山時聡真の母からの手紙 全文
山時 聡真様
小さい時のあなたは元気いっぱいでやんちゃな子で。
毎日、怪我をしたりしないか、
お友達と喧嘩をしはしないか、
とハラハラしていました。
幼稚園では教室に入ったら全員のお友達と話をするので、
なかなか席に辿り着けません、
とお便り帳に書かれた事もありました。
また、小学生の時も、おしゃべりしすぎて
給食が時間内に食べ終わらず居残りをしたり、
牛乳が飲めなくて初めて飲み切った日はみんなに拍手された、
と聞かされてびっくりした事もありました。
人見知りも全くしないので、
お姉ちゃんの授業参観では自分も一番後ろの席に座り、
ドリルをやったりして馴染んでいましたね。
そんなエンターテイナーな部分と、どこにでも溶け込める性格は、
今こういうお仕事をさせていただく中で役に立っているのかもしれません。
中学、高校ではお友達に恵まれて学校生活を謳歌していましたね。
バスケ部のキャプテンにもなり、試合に出たりもしていました。
私もママ応援団としてよく試合に行っていたので、
この映画のシーンは自分に重なるところがありました。
そして同時にこの頃からお仕事にも恵まれ、
限られた時間を工夫して過ごしていかなければならない状況になり、
急激に大人になっていったような気がします。
普通では考えられない華やかな経験の中で、
時にはこうやって沢山の皆様から応援していただいたり、
現場では色々とお世話をしていただいても
自分を見失わないように、
常に謙虚でいるように、と声をかけて来ました。
「実るほど頭を垂れる稲穂かな」
呪文の様に囁いてきましたね。
あなたの稲穂はまだまだ空っぽに近く、
これから沢山の努力と経験で少しずつ実がなっていく事でしょう。
その日を楽しみにしていますが、どうかこの言葉を忘れないで欲しいと思います。
また、私の好きな言葉のもう一つは「恩送り」です。
自分が受けた恩は忘れず必ず誰かに送ってあげてください。
それが結果として自分を成長させ、強くしてくれるはずです。
そして最大の願いはただ一つ。
健康に気をつけて自分の道を邁進してください。
それだけで十分です。
いつも、いつまでも応援しています。
母より
映画「90メートル」本予告
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