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新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、約1年の延期を経て封切られた本作。上白石は「昨日は興奮して、原作マンガと映画の台本をウルウルしながら読み返してしまいました。本当にこの映画の公開を心待ちにしてたんだなという気持ちと、この映画が私にとってこんなにも大切で、心の大きいところを占めてたんだなというのを感じました」と熱い思いを口にする。
撮影当時、高校生だった細田は「今よりもまだまだ技術的にも精神的にも足りていないときにこの作品に出会った」と言い、「上白石さんの精神的な強さに一番影響を受けて感化されました。毎日撮影があって疲れているはずだけど、そういう顔を見せずに現場でいつもキラキラしていて、自分もこうならなきゃと勉強になったし、自分の足りないところが見つかりました」と述べた。一方、上白石は照れた様子で「私はずっと佳央太くんに支えられていました。あの美波を引き出してくれたのは、もじくんの懐の深さだと思っています」と感謝の言葉を返した。
続いて話題は、美波ともじくんが登場する終盤の屋上シーンに及ぶ。上白石らは、本イベントの前にこのシーンを劇場内の後ろのほうから観ていたという。上白石が「初めて原作を読んだときから震えるほど素晴らしいシーンでした。自分が演じることが決まって台本でそのシーンを読んだら胸がいっぱいになって、台本をスッと閉じて深呼吸をしてしまうくらいでした」と話すと、久々に同場面を観たという細田も「少しの恥ずかしさもありつつ、『温かいな』と一番に感じました。観るだけで撮影風景がよみがえってくるくらい、核になっているシーンだなと」と口にした。
「モヒカン故郷に帰る」に続いて沖田と仕事をともにした千葉。「モヒカン故郷に帰る」のプロモーション活動での思い出が本作への出演にもつながっていると明かし、「宣伝キャンペーンが終わって、みんなでホテルの部屋で飲んだときに、沖田さんが僕に『俺に付いて来い! 任せておけ』みたいなことを言ったんです(笑)。またこうして呼んでくださって、有言実行の男だなと思いました」とエピソードを披露する。
そのときのことは「酔っぱらってまったく覚えていない」と苦笑いをこぼした沖田は、本作について「田島先生の原作がそもそも面白くて、上下巻でちょうどいい長さなので、このままやったら単なる映像化になってしまう。原作のユーモアや懐の深い優しいところをなんとか映画に持ち込めないか。映像化ではなく映画化したい、田島先生の世界観を映画に持っていきたいなと思いを込めて作りました」と述懐した。
会場には、田島からサプライズでイラスト付きの手紙が到着。細田は「今は全部メールで、手紙なんてなかなかもらわないので余計にうれしいです」と笑顔を見せ、上白石も「この作品の生みの親である田島先生にこんな素敵なことを言っていただけて、素敵な絵まで……」と喜びをにじませていた。
「子供はわかってあげない」は全国公開中。
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上白石萌歌と細田佳央太が「子供はわかってあげない」原作者の手紙に感激
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