ドラマ「Tokyo Vice(原題)」の撮影のため来日中の映画監督
「Tokyo Vice」は日本で新聞記者経験のあるアメリカ人ジャーナリストによる同名著書を原作にした実写ドラマシリーズ。総製作費は日本円にして約88億円で「ベイビー・ドライバー」のアンセル・エルゴートが主演を務める。日本からは渡辺謙、菊地凛子が出演。原作の設定をベースに、1990年代の東京を舞台にした全8話の群像劇となる。
撮影は11月下旬より新宿、渋谷、六本木など東京都内で実施。マンは製作総指揮と第1話の監督を務める。この日は同じく製作総指揮を務めるジョン・レッシャー、ロケーションスーパーバイザーのジャニス・ポーリーとともに小池を訪問。マスク姿で会場に姿を現したマンの手には、赤い手提げ袋が。挨拶を済ませると中から「ヒート」のほか、監督作「ラスト・オブ・モヒカン」「コラテラル」、レッシャーがプロデューサーを務めた「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」のソフトを取り出し、小池にプレゼントする。
マンは「世界でもっともエキサイティングなこの街で撮影できることをとてもうれしく思います。90年代の東京を世界中の人々に紹介できることを楽しみにしている。多くの人がこの作品を通して東京という街をよりよく知り、それが日本にとってもプラスに働くことを望んでいます」と撮影への意気込みをコメント。原作が出版された2009年頃から映像化の準備をしていたというレッシャーは「『Tokyo Vice』は日本へのラブレター。もともとは映画にする予定でしたが、全8話のドラマシリーズになりました。東京という街がメインキャラクターのようなもの」と語る。また、マンは「海外の作品だと地方で撮影して東京のふりをすることも多いですが、今回は絶対に東京でやりたいという強い思いがありました」と東京での撮影にこだわったことを明かした。
マンの監督作「マイアミ・バイス」を鑑賞したことがあるという小池。「とてもワクワクして観たことを覚えてます。そんな監督が東京でドラマを作られることを大変光栄に思います。東京はオールドとニューが混在した都市です。さまざまな魅力を感じていただける。ほかの国にはないユニークな現象も世界中の人々を引き付けると思います。皆様が素晴らしいシューティングができるように、東京都としてもさまざまなお手伝いができればと思います」と歓迎の言葉を投げかける。そして小池は、マンたちにけん玉を贈った。
「Tokyo Vice」はアメリカでは2021年にHBO Maxで配信予定。エルゴート、渡辺、菊地のほか、レイチェル・ケラー、エラ・ルンプフ、オデッサ・ヤングがキャストに名を連ねた。
宇野維正 @uno_kore
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